「今の段階で緩和することは現実的でないと考えている」
岸田首相の発言が波紋を呼んでいる。5月12日の参院厚生労働委員会で、新型コロナウイルス対策のマスクについて述べたものだ。
マスク着用については「緩和すべし」という意見が増えつつある。たとえば東京都医師会の尾崎治夫会長は、10日、「屋外で換気のいい場所では、感染力はあまりない」として、「屋外でのマスク着用を見直していいのではないか」と発言。
【関連記事:細田衆院議長「給料、毎月100万円しか」発言に罵詈雑言の嵐…ひろゆきは「辞職して起業はよ」】
この言葉を受け、11日には松野博一官房長官が「人との距離が十分とれれば、屋外での着用は必ずしも必要ではない」との見解を示した。
また、千葉県の熊谷俊人知事は、12日の定例会見で「より積極的な形で、政府が(着用緩和を)整理・発信する必要がある」と述べている。
こうした動きのなかで、「緩和は現実的ではない」という岸田首相の言葉に違和感を覚えた人は多いようだ。実は、岸田首相も「屋外で人との距離が十分とれれば、マスクの着用は必ずしも必要ではない」と述べてはいるのだが、なぜか「緩和は現実的ではない」という結論になったことで、SNSには怒りの声があふれた。
《なぜ海外で現実に出来ていることが日本では現実的でないのか!?》
《高齢者の三回目も既に8割を超えた今の段階においてもマスク着用緩和が現実的でないならば一体どうなったら緩和できるんですかね》
「岸田首相は4月29日から5月6日にかけて東南アジアと欧州6カ国を歴訪しています。現地ではノーマスクで各国首脳と会談しており、帰国した途端、マスクを着用した態度に、SNSでは強い疑問の声が出ているのです。
《海外でノーマスクで談笑しとったやないかい》というツッコミが多数ですが、《子どものことを考えてほしい。友達の顔や表情がわからない。これは心の成長に問題ないのか? 熱中症のこともあるし、屋外の活動や体育・部活動はマスクなしを指示してほしい》と、子供への悪影響や熱中症を心配する声も多いのです」(政治ジャーナリスト)
マスクを外したくても周りの目が気になって外せないと、モヤモヤしている人は多いはず。こんなときこそ、聞く力を発揮し、リーダーシップを発揮してほしいのだが――。
( SmartFLASH )