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自衛官「専用席注意」で高校生を馬乗り暴行…ネットでは「正義厨の注意ダメ」と悲しい2次被害も
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2022.05.27 21:20 最終更新日:2022.05.28 16:40
5月25日、札幌市の地下鉄「南北線」平岸駅のホームで男子高校生を押し倒し、馬乗りになって顔や首をつかんだ疑いで、翌26日、陸上自衛隊の3等陸曹が暴行容疑で現行犯逮捕された。
男の連れの女性が専用席に座っていたことを高校生が注意したことがきっかけで口論になったと報じられている。当時、男は酒に酔っていたが、「けんかを売られたと思った」などと話しているという。
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現役自衛官が高校生を一方的に暴行した今回の事件。もちろん、SNSでは自衛官への批判が書き込まれているが、驚くべきことに、注意した高校生に対しての批判コメントも多いのだ。
《暴力自衛官は問題外やけど、例えば妊娠中でも、貧血でも、酒を飲んでたとしてもそれで気分が悪かったら座れるのが優先席だと思う。正義厨の注意ダメ》
《高校生の男の子、座ってたのが若い女性だから注意したんだろ?私も同じような事で高校生に因縁付けられるようなことを言われた事があるけど、言い方もきつかったんだと思うよ。若くても具合が悪くなることもあるんだし、要らん事言うな》
「きっかけが専用席だったことが、議論を呼んでいるようです。札幌の地下鉄では、優先席より、さらに対象者を限定した専用席を導入しています。そこに座っていたことを注意したわけです。
最近はマナーも変化し、優先席や専用席に誰が座ってもいいのではないかと考える人もいます。
加えて、面識のない他者に対し、なるべく関わらないようにしようと考える人も増えてきました。
電車内で注意したことで暴行事件が起きるのは悲しいことですが、今の時代、そうした個々人の意識のズレも大きいことを理解する必要があるのでしょう」(社会部記者)
電車内での口論から事件に発展した例として、1月に起きたJR宇都宮線での事件が想起される。電車内で喫煙していたことを高校生に注意されて逆上、車内やホームで10分以上にわたって暴行したとされる事件だ。
当時、本誌は勾留されている容疑者に面会して、話を聞いている。容疑者の認識は、報道内容とは大きくかけ離れたものだった。
「高校生から『お兄さん、タバコやめてもらえませんか?』と注意された? 全然そんな優しい言い方じゃなくて、車両全体に響き渡るような大声で、『おい、何タバコ吸ってんだよ!』みたいに言ってきたんですよ。
それで、喧嘩を売られているのかと思ってカッとなって。そしたら、向こうが先にガッと首を掴んできたんですよ。ここ、痕あるやろ?
普通に注意してきたら、『あ、ごめん、ごめん』ですんだ。それに向こうは、背も俺より全然デカいし、サングラスもかけてて、高校生とは思わんかった。向こうが先に手を出してきたから、しばき倒しただけのこと」
はたして、今回の事件はどのような状況だったのか。事件の続報が待たれる――。
( SmartFLASH )