6月3日、東京都内にある銭湯の入浴料を検討する都公衆浴場対策協議会は、原油価格の高騰などを受け、大人(12歳以上)の入浴料金を480円から20円値上げし、500円にするよう報告した。
「公衆浴場の入浴料金は、都道府県知事が最高限度額を指定する仕組みになっています。
今回の報告を受け、都知事による判断を踏まえたうえで、2022年7月から8月に新料金が提示される予定です。2021年に470円から10円値上がりしたのに続き、2年連続の値上げで、いよいよ500円。1975年に100円だったことを思えば、隔世の感がありますね」(社会部記者)
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協議会は、各銭湯が赤字にならないようにするには、大人の入浴料を567円にする必要があると試算。しかし、大幅な値上げは家計への影響が大きいとして、引き上げ額を20円にとどめた。
都によると、2022年4月末時点で、都内にある銭湯は476カ所。2006年の963カ所からすでに半減している。
都内の銭湯料金がいよいよ500円となることを受け、SNSでは、悲鳴ともいえる声が上がった。
《所得が極端に低くて風呂無しアパートに住んでいる低所得者の生活をも直撃》
《500円ですか 夕飯自炊で食べられますからね 今の時代銭湯は富裕層の楽しみですね》
《風呂上がりに瓶のイチゴ牛乳を飲むのが楽しみだった。銭湯は昭和を思い出させるね。懐かしくてちょっと泣けてくる》
《地元の銭湯は燃料費の高騰とコロナの影響なのだろうけど、複数件の銭湯が一気に姿を消しました》
6月5日には、京都・錦市場にある創業95年の名物銭湯「錦湯」も閉業している。風呂なしの家に住む人はもちろん、銭湯愛好家にとってもつらい時代が続きそうだ。
( SmartFLASH )