社会・政治
広島土砂災害を泥沼化させた「安倍総理のゴルフ三昧」
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2014.08.28 16:00 最終更新日:2016.02.26 02:05
8月20日未明に広島市北部で起きた壊滅的土砂災害。死亡者は60人、行方不明者28人(26日午後4時現在)という大惨事となっている。だが当初、被害の大きさは正確に把握されていなかった。災害現場を取材した本誌記者が憤る。
「災害直後は、死亡者20人程度、行方不明者10人程度と発表された。だが、そのときから、不明者の数はもっと多いという話が現場では出ていた。地元警察と県警本部、消防、役所の間で意思の疎通が取れておらず、状況が把握できていなかった。結局、不明者の数は雪だるま式に増えることになった」
結果、救助態勢は後手後手に回り、被害者の数がわかってきたのは、災害発生から36時間がたってから。発生から72時間が生存の限界といわれる災害現場で、その半分の時間が過ぎ去っていた。複数の関係省庁を束ねるリーダーシップが欠如していたのだ。
その役割を担うべき安倍晋三首相(59)は何をしていたのか。被害の大きさが報じられ始めた20日の朝、森喜朗元首相(77)ら、親しい自民党関係者や財界関係者と予定どおりゴルフに興じていた。休暇中、4度めのゴルフだったが、安倍首相はゴルフを4ホールで切り上げ、午前11時ごろに東京に急いで戻る。
しかし、午後6時前に公邸を出て、なぜか再び別荘へ。ちょうどそのころ、天皇陛下が被害の大きさにご配慮なされ、22日から予定していたご静養の一部をお取りやめになったことが、宮内庁から発表されている。
現地では被害が拡大するなか、なぜ安倍首相は別荘に戻ったのか。「理由などはない。とにかく、別荘に帰ったことで、菅義偉官房長官がカンカンに怒っている」(大手紙記者)というが、どうやらこんな事情のようだ。
「慶応大学病院の主治医を前々から呼んでいたという話だ。東京で診察すると誰かに目撃される恐れがあるから、山梨の別荘に呼んでいた」(医療関係者)
さらに翌日、安倍首相はJR東海の葛西敬之名誉会長(74)と会談をしている。休み中の4度のゴルフで一度も同席していない人物だ。会談直後に、安倍首相が官邸に戻っていることから、政権の後見人といわれる葛西氏との約束を優先したとの見方も存在する。いずれにせよ、国民の生命より自身の都合を優先したことは確かなようだ。
有事に備えるため、集団的自衛権の法整備に尽力している安倍首相。だが、危機に際して、リーダーが不在だったら、どんな法律も制度も役には立たない。
(週刊FLASH 2014年9月9日号)