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臨時国会で実感させられた「安倍晋三氏のいない議会」…“盟友” 麻生太郎氏の隣に「真っ黒な氏名標」
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2022.08.05 21:00 最終更新日:2022.08.05 21:00
8月5日午後、第209臨時国会が3日間の会期を終えて閉幕した。来日中のペロシ米下院議長が衆院本会議を傍聴するなどしたが、今国会では法案の審議などはおこなわれず、7月に銃撃された亡くなった安倍晋三氏への弔詞が贈られた。
尾辻秀久参院議長は、安倍氏について「憲政史上最も長きにわたり首相の職責を務め、民主政治発展のため力を尽くされた」などと朗読。
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細田博之衆院議長も「総理大臣の重責を担い、8年8カ月にわたり国政を統理された。終始、経済の成長や行財政と教育の改革、災害からの復興に心魂を傾け、わが国の国際的地位の向上に貢献し、その功績はまことに偉大だ」と述べた。
言うまでもないが、臨時国会の開会した8月3日から、安倍元首相の席は空席になっている。
「本会議では、麻生太郎氏、菅義偉氏と “盟友” 3人がいつも並んでいた席についつい視線が行ってしまいました。席に置かれた『氏名標』は、欠席の場合は倒されているだけですが、安倍さんの場合は名前の書かれていない真っ黒な氏名票が横たわっている状態でした。“死去による失職” を改めて実感させられました」(国会担当記者)
7月12日に執りおこなわれた安倍氏の葬儀で、友人代表として弔辞を述べたのは、麻生氏だった。
「正直申し上げて、私の弔辞を安倍先生に話していただくつもりだった。無念です」と語ったその言葉は、国民の涙を誘った。
第1次安倍内閣当時、安倍氏、麻生氏、そして中川昭一氏の3人の盟友関係は「ANA」と称された。しかし、2009年10月に中川氏は急死。年下の盟友たちを失い、残るは麻生氏のみとなった。
一部政治ジャーナリストからは「もう政治に対してのやる気を失ってしまっているのでは」とも懸念されている麻生氏。隣の空いた席を見て、何を思っただろうか……。
( SmartFLASH )