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旧統一教会が会見 「制止無視して続くスピーチ」「“政治工作”完全否定」一方的な姿勢に集まる批判
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2022.08.10 18:10 最終更新日:2022.08.10 18:10
8月10日、安倍晋三元総理が銃撃され死亡した事件に関連し、自民党との“密接すぎる”関係や過剰な献金などが問題視されている、旧統一教会(世界平和統一家庭連合)が、記者会見を開いた。
会見で田中富広会長は、全国の教会で脅迫電話や、大音量による罵声などの被害があると訴えたうえ、山上徹也容疑者の犯行動機と旧統一教会の関係については、警察から正式に発表されていたわけではなく、安易な報道をしないよう、メディアに呼びかけた。
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さらに、過剰な献金や霊感商法への指摘についても反論。2009年から、いかに旧統一教会が“健全化”しているか、グラフまで持ち出して訴えた。さらに、団体の名称変更についても「純粋な法律問題として、適法に処理されたものであり、そこにはなんら政治的介入や不正はありません」と述べた。
会見は、教団側の弁解と自らが受けている被害のアピールに終始した。社会部記者が語る。
「田中会長は、準備していたスピーチ原稿を読み上げるスタイルでしたが、あまりにも長かったですね。司会のジャーナリスト・神保哲生氏が、冒頭で15分から20分に収めてくださいと言ったのに、守らず、途中でスピーチをそろそろ辞めるよう声をかけても『全部させてください』と、あまりに頑なでした。自分の主張を読み上げたいだけなら、会見を開かなくてもよかったんじゃないかと、記者の間で不満の声があがっています。
さらに、そのスピーチでも『(旧統一教会では)好きでもない人と(結婚を)させられる』などの報道に対し『(祝福結婚による)離婚率は2%以下で、日本の離婚率35%と比較すれば圧倒的に低い。多くのカップルは幸福円満に過ごしている』などと語りました。離婚しなければ幸せなのか、そもそも信仰上、離婚しづらいだけじゃないのか、という疑問が残りました」
会見は、田中会長のスピーチのせいで大幅に時間をオーバーしたため、その後、短い質疑応答にうつったが、ここでも自説を述べるだけだった。
「たとえば、記者から『日本が資金源になっているという話がある。それは本当なのか? 日本は(旧統一教会の本部がある)韓国をサポートしてかなければいけないという教えがあるのか』と尋ねられると、日本で獲得した資金が『世界宣教費』として国外に持ち出されていることは認めつつも、肝心の日韓関係については触れませんでした。旧統一教会の教典『原理講論』の韓国版には『日本はサタンの国』と書いてあるにもかかわらずです。
また、自民党の関係についても、『共産主義と対峙する』という点で共通点はあるものの、“政治工作”については完全否定しました」
今回のツッコミどころ満載の会見では、旧統一教会批判を“鎮火”させるのは難しそうだ。ネット上でも多くの疑問の声があがっている。
《旧統一教会の今日の記者会見は、自分たちの立場で一方的に言い分を言っているだけ》
《統一教会の会見を見て、一般社会の感性と全く乖離していることがよく分かる》
一方的な発言のみで、きちんと質問に答える姿勢を見せなければ、火に油を注ぐことにしかならないのだが……。
( SmartFLASH )