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「学生ローン最大274万円免除」を米国が発表に「日本も見習ってほしい」の声 わが国の平均借入金は324万円!

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2022.08.26 20:15 最終更新日:2022.08.26 20:20

「学生ローン最大274万円免除」を米国が発表に「日本も見習ってほしい」の声 わが国の平均借入金は324万円!

学生ローン減免を発表するバイデン大統領 写真・AP/アフロ

 

 8月24日、バイデン米大統領は、大学教育を受ける際に国民が連邦政府から借りた学生ローンの返済を、高所得者を除き、一部免除すると発表した。借り手に対して最大2万ドル(約274万円)の返済を免除する方針で、対象の約4300万人のうち、約2000万人が全額「帳消し」になる見通しだ。

 

 バイデン氏はホワイトハウスでの演説で、「教育はよりよい生活へのチケットだが、そのチケットは、多くの米国人にとって高額になりすぎている」と言及。ローン返済がのしかかり、「たとえ卒業したとしても、かつて大学の学位が与えてくれた中産階級の生活に手が届かない可能性がある」とも指摘した。

 

 

 債務免除を受けられるのは、現在の個人所得が年12万5000ドル(約1700万円)未満の人。このうち、最大2万ドルの免除を受けられるのは、学生時代に「ペルグラント」と呼ばれる、低所得世帯向けの教育補助金を受給していた人で、受給していなかった人の免除額は最大1万ドル(137万円)となる。

 

 米教育省によると、学生ローンを組む大学生の多くは約2万5000ドル(約340万円)の借金を背負って卒業している。連邦政府が貸し出した学生ローン残高は、約4500万人に対し約1兆6000億ドル(約219兆円)。債務免除を決める一方で、コロナ禍での負担軽減のために停止していた学生ローンの返済は、2023年1月に再開する。

 

 米国で学生ローンが免除される方針が報道されると、SNSで「日本の奨学金も免除してほしい」という声が巻き起こった。

 

《日本でもやるべき。奨学金という名の教育ローンで『返済』に苦しんでいる人はたくさんいる》

 

《岸田総理、新しい資本主義なら日本も追随すべきではないでしょうか。気持ちがかなり違ってきて、感謝もするだろうし》

 

《日本も見習ってほしい 米国が経済大国なのはそれなりの理由があるよね 日本の学生もかなりローン背負ってる人多いよ》

 

《同じバラマキでも、老人にばら撒く日本より、若者にばら撒く米国のほうが合理的》

 

「日本の奨学金は、そのほとんどが貸与型です。労働者福祉中央協議会が2019年3月におこなった『奨学金や教育費負担に関するアンケート調査』によれば、学生時代に奨学金を利用していた39歳以下の人は46.9%で、全体の半数近くに上っています。

 

 借入総額の平均は324万3000円、毎月の奨学金の平均返済額は1万6880円、平均返済期間は14.7年です。返済が苦しいと感じる人は、正規労働者が40.6%、非正規労働者が58.7%。

 

 岸田文雄首相は、2022年6月1日、大学生らの貸与型奨学金について、月々の返還額を減らせる制度の対象者を拡大する考えを、衆院予算委員会で示しています。また『出世払い式奨学金』の創設に意欲を示してもいます。収入が一定水準に達してから返済を始める制度ですが、現在、検討されているのは、所得水準の目安が年収300万円以上になったら、返済を開始しなければなりません。とても米国の学生ローン免除には及ばない規模です」(社会部記者)

 

 米国並みとは言わないまでも、もう少し未来を担う学生に、優しい制度を設けてほしいものだ。

( SmartFLASH )

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