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岸田首相「国葬をやるなんて、誰が言いだしたんだ」と嘆く! 国民の批判から逃げた“証拠文書”を入手

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2022.09.06 06:00 最終更新日:2022.09.06 09:28

岸田首相「国葬をやるなんて、誰が言いだしたんだ」と嘆く! 国民の批判から逃げた“証拠文書”を入手

「8月31日、世論の批判の高まりを受け、岸田首相は『自ら国会で説明する』と発言。『野党の術中にはまっているだけ』との指摘が多いです」(政治部デスク)

 

「反射的に頷いてしまうのが、岸田(文雄)さんの悪い癖。国葬をめぐる混乱は、ひとえに岸田さんにあると思う」

 

 無派閥の自民党議員が、呆れ顔でそう話す。

 

 9月27日におこなわれる安倍晋三元首相(享年67)の国葬。世論調査では、9月まで唯一賛成との回答が上回っていた「読売新聞」を含め、全紙で反対が多数を占める異常事態となっている。

 

「岸田さんは最初から、盟友だった安倍さんを丁重に見送りたいという気持ちだった。しかし安倍さんと旧統一教会、さらに自民党議員との関係が明らかになるにつれて、日に日に国葬反対の声が大きくなってしまった」(同前)

 

 

 続けて、国葬決定までの官邸内をこう明かした。

 

「安倍さんが亡くなった直後は、内閣と自民党の合同葬を開く方向で話が進んでいました。それを巻き戻したのが麻生太郎副総裁で、“保守派が騒ぎだすから”と、岸田さんに3回も電話をしたそうです。最後は『これは理屈じゃねんだよ』と、強い口調だったといいます。国葬実施の方針が決まったのは、7月14日の会見の1時間前でした」

 

 当初から開催のための法的な根拠が弱く、成り行きで進められた国葬だけに、ほころびは広がるばかり。しかも、「どういう形式の国葬にするかは、官邸がすべて決定権を握っており、閣僚たちは岸田首相の判断を見守るばかりです」(全国紙政治部デスク)。

 

 そうするうち、国葬の開催に強い意欲を示していたはずの岸田首相にも、ある変化が見られるようになった。

 

「じつは岸田首相は、国葬当日に中央省庁で、弔旗の掲揚と黙祷をすることを“閣議了解”しようと調整していました。しかし、最終的に日和ってこれを断念し、“葬儀委員長決定”でお茶を濁したのです」(内閣府関係者)

 

 前出のデスクが語る。

 

「土壇場での断念には、首相側近の木原誠二官房副長官の助言があったといいます。『閣議了解せずとも、葬儀委員長である岸田首相の決定という形を取れば、省庁に半旗を掲げさせることは可能だ』というのです」

 

 国葬の歴史に詳しい中央大学文学部の宮間純一教授が、問題点を指摘する。

 

「政府は『国民には弔意を強制しない』という判断をしていますが、8月31日の会見で、首相は『府省庁は弔意を表明する』と述べました。しかし、公務員の内心の自由は“職務の公共性”などを理由に制約されていいのか、検討が必要だと思います」

 

 本誌は、国葬儀事務局が作成した、国葬の弔意表明についての文書を入手した。本文はまったく同じだが、左側の文書は日付が空白になっており、実際に配布されることはなかったものだ。

 

「当初の“閣議了解”から“葬儀委員長決定”に変わったのは、明らかな『格下げ』です。閣議は全閣僚の一致という原則がある、内閣の最高意思決定の場です。

 

 一方、葬儀委員会はあくまで一機関の決定ですから、まったく重みが違います。岸田首相は、政府主導で決まったという形を取らないことで、国民の批判を避けようという魂胆なのです」(同前)

 

 政府は、国葬に皇族の参列を要請し、宮内庁が調整中だ。皇室ジャーナリストが語る。

 

「吉田茂元首相の国葬では、今の上皇ご夫妻が、皇太子ご夫妻として出席されています。

 

 今回は、皇太子ご夫妻と同格のお立場にある秋篠宮ご夫妻が参列されるということです。天皇皇后両陛下と上皇ご夫妻は、侍従を立てられるのではないかと思います。

 

 ただ、国民の過半数が国葬に反対している状況や、皇位継承問題で、女性宮家について進んでいた話を白紙に戻した首相時代の安倍氏に、上皇ご夫妻や秋篠宮家は、あまりいい感情はないと思います」

 

 さらに、ここに至って官邸を悩ます事態が起きている。

 

 8月26日、上皇后美智子さまは、右ふくらはぎに血栓ができる深部静脈血栓症の検査を受け、経過観察に入っている。前出の議員が語る。

 

「7月の右心不全に続く循環器系疾患だけに、担当医師らも気が抜けない状態であるといいます。夕方から決まって微熱を発症するとも聞いており、相次ぐ不調が急速に体力を奪っていないか心配です」

 

 今回の血栓症について、宮内庁は膝から上の中枢型ではないので、リスクは少ないと発表している。しかし、上皇后はご高齢ということもあり、細々とした疾患が大事に至る可能性は否定できない。

 

「今年10月に88歳になられるということで、周囲も楽観できない状況です。そんななか、国葬を挙行している場合なのか、疑問の声が上がってもおかしくありません。

 

 特に上皇ご夫妻は、2013年に大規模な葬儀を望んでおられないという意向を公表されていますから、なおのことです」(同前)

 

 銃撃事件直後は、自民党本部に設置された献花台には、長蛇の列ができた。日本全体に弔いのムードが広がるなか、国葬をおこなうことへの反対の声は、今ほど大きなものではなかった。

 

「国葬をやるなんて、誰が言いだしたんだ」

 

 岸田首相が自身の“決断”を後悔し、そう嘆いたというのは、複数の内閣府関係者が目撃した周知の事実だ。

 

 そんな国葬を、止められる人物が一人だけいる。安倍家に詳しい関係者が、こう明かした。

 

「喪主の昭恵さんです。官邸関係者の話として、昭恵さんが『(国葬を)進めてください』と話したと報じられていますが、これは昭恵さんの口癖で、森友学園の小学校用地を取得するという理事長に対しても、同じ言葉を発しています。

 

 昭恵さんとしては、“反対はしない”という程度の気持ちなのでしょう。実際は、現状のように賛否が分かれていることは、安倍家にとって不名誉なことだと考えており、岸田首相に中止を申し出る可能性も残されているのです」

 

 曖昧に決まった国葬が、誰も望まない形で強行されようとしている。

( 週刊FLASH 2022年9月20日号 )

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