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「磁石玉」で胃や腸に穴が開く重大事故が発生…イギリスでは54個飲みこんだ少年も
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2022.09.15 19:10 最終更新日:2022.09.15 23:33
9月14日、国民生活センターは、子供が磁石を誤飲して重篤な事故が起きていると注意喚起した。
問題となっているのは、直径3~5mmの球(マグネットボール)、あるいは立方体(マグネットキューブ)で、強い磁力を持つ「ネオジム磁石」にめっき処理を施したもの。多くの場合、数十個以上を1セットとして「パズル」などの形で子供向けに販売されている。
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国民生活センターだけでなく、経済産業省や「消費者安全調査委員会」などが、これまで再三にわたって警告を発してきたが、同種の事故が収まらないことから、今回ふたたびの注意喚起となった。
たとえば、2022年6月には、2歳の女児が自宅で遊んでいて磁石を誤飲。X線検査したところ、胃に磁石が7個つながった状態だった。放置すれば胃に穴が開く可能性があったことから、全身麻酔をかけてマグネット鉗子(かんし)で摘出したという。
2018年1月には、磁石玉を誤飲した幼児の消化管に穴があき、開腹手術した例もある。
発症のメカニズムはこうだ。複数の磁石を誤飲すると、胃や腸をはさんで磁石が引き合い、圧力がかかった部分が壊死して穿孔(せんこう/穴があくこと)や瘻孔(ろうこう/臓器がほかの臓器などとつながっている状態)が発生する。さらに症状が進行すると、死に至ることもある。
海外でも同様の事故が発生している。
イギリスでは、2021年2月、12歳の少年が54個もの磁石玉を飲み込み、緊急手術したことが多くのメディアで報じられた。少年は、磁石を飲み込めば、金属が自身のお腹にくっつくのではないかと考え、飲んでしまったと語っている。
飲み込んで4日後、少年は磁石を飲み込んだことを母親に打ち明け、病院へ急行。X線検査をおこなったところ、54個の強力な磁石が胃や腸で見つかり、母親と医師はびっくり仰天。医師は即手術を決断し、6時間におよぶ開腹手術で磁石を取り出した。
同年、イギリスでは磁石でフェイクの「舌ピアス」を楽しむ動画がSNSで人気となり、マネした子供が誤飲する事故が多発したことから、政府は販売規制に乗り出している。
わずか数ミリの銀色の金属。これが命取りの “凶器” になるとは――なお、医療機関を受診した子供の初期症状としては、嘔吐、腹痛、食欲低下、食事・水分の摂取困難などが見られたという。もし子供にそんな症状があったら、急いで病院へ。
( SmartFLASH )