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「ヘッドホン歩き女性がわいせつ被害」報道で論じられる「ながら歩き」の危険性 スマホ見続け列車にはねられた例も
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2022.09.19 18:28 最終更新日:2022.09.19 18:28
NHKは9月16日、「強制わいせつ傷害容疑者逮捕 ヘッドホンで気づかず女性被害か」とのニュースを報じた。
容疑者の25歳男性は、コンビニから帰宅する女性のあとをつけ、女性のアパートの前で女性に抱きつき、けがをさせた。アパートはオートロック式だったが、女性がヘッドホンをつけていたため、あとをつけられていることに気づかなかったという。NHKニュースでは「ながら歩きで注意が散漫になる」と、専門家の指摘とともに報じたが、これに対しネットでは、意外な反応が見られた。
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《ヘッドホンつけて音楽聴きながら帰って何が悪いねん。どう考えても後つけて襲ったやつが悪いやん》
《女性はヘッドホンして歩くことすら「不注意」みたいに言われるのか。どこまで女性の自由を奪うのか》
《帰宅途中に女性は音楽聴く自由もないんですか?》
《気づかなかったら被害者の落ち度だと言いたい見出しに反吐が出る》
「この報道は、被害者の落ち度を責めるような意図はまったくありません。ながら歩きの危険性は以前から指摘されており、あらためてその注意喚起をしたわけですが、性被害というセンシティブな事柄だけに、敏感に反応した人が多かったのかもしれません」(社会部記者)
今回のニュースに対して、SNSではこんな声も。
《この手口! 私も10年以上前に自宅に押し込まれそうになったことがあります。めっちゃ叫んで背中で押し出したら逃げていったんだけど、のちに捕まった犯人レスキュー隊員だったの… それ以降イヤホン歩きはしてません!》
《周囲の音が聴こえないほど耳を塞ぐのは危険だわ 色々と危険が察知できない》
各警察でも、公式Twitterでこんな呼びかけをしている。
《後をつけられ不安な思いをした女性。聞いてみると「イヤホンをしながら歩いていて、気が付くと...」周囲の音に気付かず、危険です》(愛知県警)
《これから仕事先等から帰宅される方へ。週末、県内では、徒歩で帰宅途中の女性を狙った痴漢事案が発生しています。帰宅する時は、イヤホンなどで音楽を聴いたり、携帯電話やメールなどをしながら歩くと、周囲に注意が向かず危険です。周りに注意を払って帰りましょう》(神奈川県警)
2016年には、埼玉県熊谷市内の秩父鉄道の踏切で、ヘッドホンをしていた32歳の男性が列車にはねられ、死亡する事故が起きている。また2021年7月には、東京都板橋区の東武東上線の踏切で、スマホを見ながら渡っていた女性が列車にはねられ、亡くなった。防犯カメラの映像によると、女性の顔は、はねられるまでスマホに向けられていたという。
「ながら歩き」の危険性については、まだまだ周知が必要だ。
( SmartFLASH )