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両陛下がエリザベス女王国葬に参列 厳粛な雰囲気、国全土が黙祷で弔意 「これぞ国葬」日本人も敬服
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2022.09.19 23:00 最終更新日:2022.09.19 23:03
9月8日に逝去した英国のエリザベス女王の国葬が、9月19日午前11時(現地時間)、首都ロンドンのウェストミンスター寺院で執りおこわなれた。
国葬には2000人以上が参列。世界の200を超える国や地域の首脳ら、約500人が出席し、日本からは1983年にオックスフォード大学へ留学して以来、女王と交流を続けた天皇陛下と、皇后の雅子さまが参列された。
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国葬では、天皇陛下はモーニングスーツ、雅子さまは黒のデイドレス姿。前日のレセプション同様、各国の要人が相乗りするバスに乗り換え、ウェストミンスター寺院に到着された。17日午前に、政府専用機でロンドンに到着した際は、黒いマスクを着用されていたことが話題となったが、国葬には英国の「ノーマスク」の習慣に合わせ、マスクなしで臨まれた。
厳粛な雰囲気のなか、女王の棺が寺院に運び込まれ、国葬が開始。ウェストミンスター寺院首席司祭の挨拶、トラス首相による聖書の一部の朗読、英国国教会最高位であるカンタベリー大主教の説教などがおこなわれ、最後には、英全土で2分間の黙祷がささげられた。
上皇陛下とも親交のあった、女王の国葬参列は、まさに両陛下だからこそ果たしえた“重責”だった。
一方、日本国内では安倍晋三元首相の国葬をめぐる議論が紛糾している。もちろん、首相と国王では地位が異なるため比較はできないが、国をあげて喪に服す英国と、国論が割れる我が国の状況があまりにも対照的なため、女王を讃える声がSNS上では際立っている。
《エリザベス女王の国葬を見ている。在位70年間でイギリス、あるいは世界の平和に尽くした女王がどれだけイギリス国民や世界の人々に愛され、敬われていたかがよく分かる。これぞ国葬という感じ。正直言って、我々の国とは大違い》
《エリザベス女王の国葬 葬列の規模が凄すぎる これぞ国葬 国を挙げてやるもの 単に国の予算でやるものとの違い》
《エリザベス女王の国葬、これぞ国民から尊敬と敬意を払われた高貴な方の国葬と言う感じ。対して(略》
ロンドンに住む日本人も、女王への敬愛の強さをあらためて実感したという。
「イギリスもブレグジットやコロナ禍、物価高の影響で混乱のなかにありますが、国全体として女王が亡くなった悲しみに包まれています。在位期間は70年にも及び、もはや女王のいないイギリスは考えられないほどの存在だったので、喪失感は大きいようです。
私も17日の土曜日に、弔問の列に並ぼうとしましたが、月曜日の朝までかかるという話を聞いて断念しました。行列は、テムズ川沿いに国会議事堂からロンドン橋の先、終わりがどこなのかわからないぐらい伸びていました。随所に簡易トイレが設置され、ブランケットの提供がなされたり、整理要員もいたりして、よく運営されていました。これが女王が亡くなったときのために練られていたという『ロンドン橋作戦』なのかと思いましたね。
こうした儀式の仕切りが徹底しているのも、在位期間の長さや功績の偉大さ、支持者の多さが影響しているのでしょう」
旧植民地の連合体である一部のコモンウェルス出身者や、英国内の白人層にも、王室反対の人は一定数、存在する。そうした反対派の理解を少しでも得るために、女王は広報活動に力を入れ、世界中で慈善事業をおこなってきた。その結果、世界中から哀悼の意が寄せられているのだ。
天皇陛下は若き日、エリザベス女王から家族のように迎えられたこともあったという。その悲しみはいかばかりか。
( SmartFLASH )