安倍元首相の国葬に参列する海外要人700人に「マスク着用」お願いするのか？　外務省に聞いてみた

エリザベス女王の国葬ではマスク姿の人物は見られなかった（写真・代表撮影/ロイター/アフロ）

　9月20日夜、エリザベス女王の国葬に参列するため英国を訪問していた天皇、皇后両陛下は、政府専用機で東京・羽田空港に到着された。雨が降る中、白いマスクを着用して政府専用機のタラップを下りられると、車で近くの貴賓室に移動。出迎えた秋篠宮ご夫妻や、ジュリア・ロングボトム駐日英国大使夫妻らと言葉を交わされた。

　今回は即位後初めての外国訪問で、両陛下は17日に政府専用機で出発。天皇陛下は18日、チャールズ国王夫妻主催のレセプションに出席し、弔意を伝えられた。ここで注目されたのが、天皇陛下が黒マスクを着用されたことだ。現地ジャーナリストはこう解説する。

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「2021年4月17日、エリザベス女王の夫であったエディンバラ公フィリップ殿下の葬儀が、ウィンザー城のセント・ジョージ礼拝堂にておこなわれました。このときは全員、マスク着用が義務づけられ、エリザベス女王も黒いマスクを着用して参列していました。その前例にならい、天皇陛下も心いっぱいの弔意を英王室に示されたのでしょう」

　19日に、ロンドンのウェストミンスター寺院で執り行われた女王の国葬には、2000人以上が参列。世界の200を超える国や地域の首脳ら、約500人が出席した。天皇陛下はモーニングスーツ、雅子さまは黒のデイドレス姿で参列。このときは、英国の「ノーマスク」の習慣に合わせ、マスクなしで臨まれた。

　ここで気になるのが、9月27日に日本武道館で執りおこなわれる、安倍晋三元首相の国葬だ。参列者数は約6000人が見込まれ、海外からは、190以上の代表団から、700人前後が参列する見通しだ。はたして、海外からの要人にマスク着用をお願いするのだろうか。

　内閣府の「故安倍晋三国葬儀事務局」に問い合わせると「海外からの要人への対応ついては、外務省に聞いてください」とのことだった。そこで、外務省大臣官房報道課に「海外からの要人700人に、マスクの着用をお願いするのか」と文書で問い合わせると、以下の回答だった。

「詳細につきましては調整中ですが、いずれにせよ然るべき対策をとり、感染防止対策に万全を期してまいりたいと考えております」

　国際政治学者の舛添要一氏は9月20日、自身のTwitterにこうつづっている。

《バイデン大統領は、「パンデミックは終わった」と述べた。世の中は、そんな雰囲気である。エリザベス女王の国葬では誰もマスクをしていない。1週間後の安倍元首相の国葬ではどうか。海外の客人にもマスク装着を要求するのか。国葬のみならず、コロナ対応でも日英の差が目立つだろう》

　9月27日、日本の外交手腕が、意外なところで試される。

( SmartFLASH )