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「政府の暴力としか言いようがない」マイナカード普及低迷の自治体には交付金ゼロ!「取得しない理由」無視の姿勢に批判の嵐
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2022.09.22 17:25 最終更新日:2022.09.22 17:50
伸び悩むマイナンバーカードの普及率を高めるため、政府は新たに設ける交付金の配分に、自治体ごとのカード普及状況を反映させる方針を固めた。
2023年度に新たに創設し、自治体に配分する「デジタル田園都市国家構想交付金」。これは、デジタル技術を活用した地域活性化事業の支援が目的で、2023年度の概算要求として1200億円が盛り込まれている。
自治体が「デジタルを活用した先進的な取り組み」として交付金を申請する際には、「カードの交付率が全国平均以上」であることを条件とする。また、「ほかの自治体の優良モデルを活用した取り組み」の申請も、交付率を勘案して支給を決めるという。
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「政府は、マイナンバーカードの新規取得によって最大2万円分のマイナポイントが得られる『マイナポイント第2弾』事業を、2022年の6月30日から9月末を期限として進めてきました。
ところが、開始前の6月15日時点の交付枚数がおよそ5694万枚、交付率45%に対し、9月15日時点での交付枚数は6063万枚余りで、交付率は48%。この事業には、総務省が約1兆4000億円の予算を組んでいましたが、約6000億円が余っているため、申請期限を12月末まで延長しています。
政府はカードについて『2023年3月末をめどに、ほぼ全国民に行き渡らせる』という目標を掲げているため、なりふり構っていられないのでしょうが、カード普及率と交付金を結びつける政策に、地方自治体からは反発する声が上がっています」(社会部記者)
デジタル庁の資料によれば、マイナンバーカードの未取得理由でもっとも多いのが「情報流出が怖いから」で35.2%。次いで「申請方法が面倒だから」で31.4%、そして「マイナンバーカードにメリットを感じないから」の31.3%。取得しないことにも理由があるのだ。それなのに、「最大2万円分のマイナポイント」のあとは、カード普及率によって交付金に差をつけるという「アメとムチ」政策に、ネット上では批判の声が上がっている。
《こんな中途半端な場当たり的な政策で振り回され競争に追い立てられては、自治体は疲弊するばかり。そもそも国と地方自治体は対等なはず。なのに手足のようにこき使う。理不尽です》
《やるにこと欠いてとうとう交付金を使って「恐喝」を始めるとは、マイナポイントで躍起になるのは「邪道」で済んでも、これはもう政府による「暴力」としか言いようがない。噴飯ものだよ》
《マイナカードがなぜ低迷しているのか考えているのだろうか?平均以下の自治体が怠慢だからなのか?国民が必要性を感じていないからではないのか?》
《さすがにやりすぎでは?せめて救済措置として、マイナカード発行を増やすデジタル化の推進政策を入れてれば除外としないと、平均で、半分の自治体が交付金を使えなくなっちゃうって、ムチだけで、本末転倒では?》
9月20日、寺田稔総務相は記者会見で、運転免許証の取得者が8100万人であることを念頭に「年内にこの数字を達成したい」と強調したが、果たして……。
( SmartFLASH )