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英トラス首相「7兆円」大幅減税で株・通貨・国債の「トリプル安」…日本も他人事じゃない!

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2022.09.26 18:12 最終更新日:2022.09.26 18:21

英トラス首相「7兆円」大幅減税で株・通貨・国債の「トリプル安」…日本も他人事じゃない!

写真:AP/アフロ

 

 9月23日、発足間もない英トラス政権は、大規模減税を柱とする「成長プラン」を発表した。

 

 減税総額は5年間で450億ポンド(約7兆円)と、1972年以降で最大規模。そのうえで、価格が高騰する食料品やエネルギー対策などに、今後半年で600億ポンド(約9兆3000億円)支出するという。

 

 だが、借金頼みの財源への不安から、発表と同時に、株式、ポンド、国債が同時に売られる「トリプル安」を誘発。通貨ポンドは対ドルで37年ぶりの安値を更新し、国債価格は急落した。減税は一段の財政悪化とともに物価高をもたらすと懸念した投資家らが、一斉に「英国売り」に動いた格好だ。

 

 

「政府は減税で不足するぶんを借金で埋め合わせる方針で、今年度の国債を50%近く増やす方針です。ただ、これだけ大規模な財政出動と借金が続くと、政府債務が管理不能になる恐れもあります。それが『英国売り』につながりました。

 

 日本でも、ガソリン価格を下げるため『トリガー条項』の凍結解除や消費税率の引き下げなど『減税』を求める声があがっていますが、下手に減税に踏み切れば、さらなる円安が進みかねません。その先にあるのは大インフレでしょう。

 

 すでに日本国債売りは続いていますし、日本が採用できる政策が少ないことがハッキリしてしまいました」(経済担当記者)

 

 英国で大規模減税が「トリプル安」を誘発したことが報道されると、SNSでは「日本でも起きるのでは」と心配する声が多く上がった。

 

《ただでさえコロナ対策で何百兆溶かして更に不景気、債務残高のGDP比ダントツトップの日本が減税やったら円安バーゲンの大インフレ必至でしょうな…》

 

《日本でも大幅減税すると同じ事になるんだろうな》

 

《日本も英国に習い減税せよと主張する財政ポピュリズム派の人達はこの現象をどう見てるのか…》

 

 英国の「トリプル安」を受け、9月26日に日経平均株価は700円以上の下落となった。打つ手の少ない日本は、はたしてどう動くのか――。

( SmartFLASH )

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