時事通信が10月7~10日におこなった10月の世論調査で、岸田文雄内閣の支持率が27.4%となった。参院選後の7月調査では49.9%あった岸田内閣の支持率だが、これで菅義偉内閣で最低だった29.0%を下回ったことになる。
「すでに『毎日新聞』が9月の世論調査で岸田内閣の支持率が29%になったことを報じていますが、時事通信の世論調査は対面でおこなわれており、精度が高いとされています。ただ、時事通信の調査は、質問がシンプルなので、『わからない』という回答が他社より多くなり、支持率は低く出がちと言われます」(政治記者)
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世論調査で支持率が30%を割ると “危険水域” とされる。旧統一教会や安倍晋三元首相の国葬問題で岸田内閣もその域に突入したわけだが、過去には、さらなる低支持率にあえいだ内閣も存在する。
「竹下登内閣は1989年5月、時事通信の対面調査で4.4%という低支持率を記録しました。前年夏からリクルート事件への追及が続き、竹下首相自身にも未公開株が渡っていたほか、消費税の導入にも不満が噴出しました。
また、森喜朗内閣は2001年3月、同じく時事通信の調査で支持率が9.6%にまで低迷。数々の失言に加え、ハワイ沖で実習船『えひめ丸』がアメリカの原子力潜水艦に追突された際、一報を受けてもゴルフを続けていたことで、世論から見放されました」(同)
岸田内閣が発足して、10月4日で1年。岸田首相には不祥事こそないが、有効な手を打てないまま、支持率は下降を続けている。
時事通信によると、支持率が30%を下回ったあと、回復したのは第2次安倍内閣だけで、ほかはすべて1年前後の短命内閣になっているという。
はたして、岸田内閣の命運は――。
( SmartFLASH )