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立憲民主党「反撃能力」容認検討に「安全保障の罠」「立憲という名前をはずせ」身内からも渦巻く批判

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2022.12.05 15:53 最終更新日:2022.12.05 16:00

立憲民主党「反撃能力」容認検討に「安全保障の罠」「立憲という名前をはずせ」身内からも渦巻く批判

プロジェクトチームの会長を務める立憲民主党の玄葉光一郎元外相(写真・時事通信)

 

 12月2日、「日本経済新聞」が報じた『立民「反撃能力」容認を検討 維新・国民民主に続く』という記事が波紋を広げている。

 

 同記事によると、立憲民主党玄葉光一郎元外相が会長を務める党外交・安保戦略プロジェクトチーム(PT)の幹部を中心に、議論を重ねている。PTは11月24日から、党所属の全議員が参加可能な自由討議を始めた。反撃能力については、専守防衛や憲法の規定の範囲で保有を認めることを検討しているという。

 

 

 10月16日、NHKの『日曜討論』で、玄葉氏はこう発言していた。

 

「私としては、真の抑止力たりうる反撃能力は排除せずに議論していきたい。相手が攻撃をためらう力、結果として戦争をとめる力になりうる、必要最小限の反撃能力は、地に足をつけて党内で検討していきたい。クリアしなければならないさまざまな条件や懸念する点はある」

 

 11月26、27の両日に共同通信社が実施した全国世論調査では、日本が反撃能力を持つことに賛成との回答は60.8%。12月3、4の両日、JNNが実施した世論調査では、「反撃能力」を保有することについては「賛成」が57%と、世論調査では「賛成」が半数を超えている。

 

「すでに、日本維新の会国民民主党は、反撃能力の容認に踏み切っています。

 

 ただ、立憲民主党は『立憲主義』を掲げ、2017年末の衆院選で、安全保障関連法は専守防衛を逸脱し、立憲主義を破壊すると指摘。『安保法制を前提とした憲法九条の改悪に反対』と公約に明記し、戦いました。

 

 専守防衛や、憲法の規定の範囲で保有を認めることを検討しているとはいえ、反撃能力を持つこと自体が『立憲主義』に反するのではないか、という議論は当然、ありえるでしょう」(政治担当記者)

 

 立憲民主党が「反撃能力容認で検討」していることが報じられると、反発の声が広がった。身内でもある立憲民主党の川内博史・前衆院議員は、12月3日、自身のTwitterにこう書きこんだ。

 

《「自衛の為」と枕詞を付ければ、何でも出来てしまうという安全保障の罠にかかって欲しくない》

 

 映画監督の想田和弘氏も同日、自身のTwitterで反対の意を示した。

 

《ありえない。違憲の安保法制に反対して作られたのが立憲民主党ではなかったか。違憲が明白である敵基地攻撃能力を認めるなら「立憲」の看板を降ろすべきである。話にならない》

 

 ほかにもSNSでは、「反撃能力」は「立憲主義」に反するという声が上がっている。

 

《超えてはいけない川を超えるなら、立憲という名前をはずしてください》

 

《もう「立憲」の看板はずした方がええんとちゃうか》

 

《これが事実なら、立憲民主党の崩壊だ。敵基地攻撃能力を合憲とするなら、「立憲」という党名を返上すべきだ》

 

 一方で、《まともな中道左派政党への第一歩》と評価する声もあった。

 

 政府は、12月中旬に国家安保戦略など防衛3文書をあらためる予定だ。立憲民主党はその前に、独自の安保政策をまとめる予定というが、はたしてそこに「反撃能力の容認」は反映されるだろうか。

( SmartFLASH )

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