社会・政治
尾辻かな子氏の“抗議”で話題…二次元美少女広告の炎上を専門家が喝破「配慮が当然視されれば表現の自由は死ぬ」
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2022.12.16 06:00 最終更新日:2022.12.16 06:00
「2022年の日本、女性の性的なイラストが堂々と駅出口で広告になるのか……」
11月26日、大阪駅に掲示された対戦型麻雀ゲーム『雀魂』と、テレビアニメ『咲-Saki-全国編』のコラボポスターを見て、非難の声を上げたのは、立憲民主党の前衆議院議員・尾辻かな子氏だ。
バニーガール姿のキャラクターが描かれた広告に対し、「環境型ハラスメントの類型にも当たり得る」と主張する尾辻氏に、ネット上では賛否の声が殺到。大炎上している。
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「近年、企業や自治体、ゲーム会社の広告で、いわゆる二次元美少女が使われることが増えました。それに対し、尾辻氏のように『露出が多すぎる』『胸が大きい』『スカートが短い』『性的だ』と、非難する人たちが一部にいます。彼ら彼女らは、そうした “性的表現” が公共の場に出てくることは一種の性的加害であり、撤去すべきであるとして、繰り返し問題にするのです」(ネットライター)
二次元美少女がやり玉に挙げられる要因を、ITジャーナリストの三上洋氏が語る。
「今の10代から20代が自然に受け入れているアニメやゲームのキャラを『性的で不快だ』と感じる人がいます。ところが、こうした自分の心が傷つけられたと感じる人たちは『誰もが同じように感じるはずだ』と考えがちで、過激な抗議をすることが多いのです」
だが、一部の人にとって不快だからといって、美少女広告はなくすべきものなのだろうか。創作表現の自由を守る活動で第一人者の山口貴士弁護士は、こう喝破する。
「広告によっては不快に思う人がいるのは当然ですが、その方への配慮が当然視されるようになれば、表現の自由は死にます。どんな表現でも、誰かを不快にする可能性はあるからです。表現の自由は、そうしたたんなる嫌悪感や不快感よりも優越します。表現が公の場に掲示されるのは当然のことです」
クレームの嵐のなかでも、美少女たちは静かに微笑み続けるーー。