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「次は司忍組長を逮捕」脅しも飛び出した! 抗争を激化させる髙山清司若頭に警察の焦り
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2022.12.24 06:00 最終更新日:2022.12.24 06:00
「次に何かあったら、司(六代目山口組司忍組長)を取る(逮捕する)からな!」
釈放時に福岡県警の捜査担当者がこう言い放ったという。
福岡地検は2022年12月16日、六代目山口組系一道会の木村幸也被告(51)を、現住建造物等放火未遂などの容疑で起訴した。木村被告は2022年8月31日未明、神戸山口組系安部組組長の自宅に放火するため、駐車車両に火をつけたとして逮捕されていた。一方、同じ容疑で逮捕されていた一道会の一ノ宮敏彰会長(77)と幹部2人は不起訴処分で釈放された。全国紙の司法担当記者が解説する。
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「木村被告が実行犯とされています。同会では6月にも、神戸山口組系宅見組傘下の組事務所に同会傘下の組員が車両を突っ込ませた容疑で逮捕、起訴されていて、11月に懲役1年6月の実刑判決を受けています。福岡県警は、同会による神戸山口組系組織への散発的な襲撃事件は、一ノ宮会長の指示によるものとして捜査をしたものの、具体的な証拠が出てこず、実行犯だけの起訴に留まったようです」
一ノ宮会長は、六代目山口組司忍組長の直参のひとり。冒頭の捜査担当者の発言は、一ノ宮会長の関与を立証できなかった無念さの表われともいえるが、じつは年明け、2023年から、六代目山口組と神戸山口組による抗争が激化する可能性が高まっていることへの懸念からだともいう。先の司法担当記者が続ける。
「司組長は80歳になり、七代目継承が既定路線とされる髙山清司若頭も75歳。分裂状態のままでは代変わりできないので、六代目山口組側とすれば、可能な限り早期に抗争を片づけたい。
ところが、神戸山口組井上邦雄組長は、『たとえ一人になっても、組は解散しない』と明言しているとされ、“徹底抗戦”の構え。これには、特に髙山若頭が『井上組長だけでなく、神戸山口組の結成時の幹部全員にケジメを取らせろ』と、号令をかけていると言われています。
髙山若頭を止められるのは司組長だけですから、『逮捕発言』はこうした抗争激化の流れにブレーキをかける狙いもあるでしょう」
実際、神戸山口組元幹部で、すでに引退していた古川恵一元古川組組長ですら、2019年11月に、まだ人通りのある公道上で六代目山口組系竹中組の組員から自動小銃の乱射に遭い死亡している。また2022年10月には、神戸山口組を脱退している池田組の池田孝志組長が白昼、サバイバルナイフで六代目山口組系山健組傘下幹部らに襲撃されている。どちらも、組事務所ではない場所で実行されており、民間人への被害すら顧みない犯行で、警察は警戒を強めている。
「六代目山口組と神戸山口組は特定抗争指定暴力団に指定され、池田組長の襲撃事件後には、岡山など他県で六代目山口組と池田組も指定を受けました。最近では、ETCカードの不正取得で、髙山若頭が総裁を務める弘道会の組員が逮捕されるなど、警察当局は組員の移動にも強い制限を加え始めています。それだけ、抗争の激化に神経をとがらせているのです」(同前)
動きが収まる気配のない分裂抗争。決着の時は来るのか――。
( SmartFLASH )