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「党首公選制」要求の共産党員に除名処分「だから政権を委ねる気にならない」「次の100年はない」所属議員からも批判が

社会・政治 投稿日:2023.02.06 17:55FLASH編集部

「党首公選制」要求の共産党員に除名処分「だから政権を委ねる気にならない」「次の100年はない」所属議員からも批判が

2000年から日本共産党委員長を務める志位和夫氏(写真・長谷川 新)

 

 2月5日、党首公選制導入などを訴えた現役の共産党員で、ジャーナリストの松竹伸幸氏が、自身のブログで党から「除名」処分を下されるとの見通しを示した。

 

 松竹氏は1月に出版した著書『シン・日本共産党宣言』(文春新書)で、党内論争の可視化のため、党首公選制の導入を求めていた。1月19日には記者会見で、志位和夫委員長の在任期間が22年を超えたことについて「国民の常識からかけ離れていると言わざるを得ない」などと批判していた。

 

 

 これに対し、党の機関紙でもある『しんぶん赤旗』は、1月21日付で「規約と綱領からの逸脱は明らか」とする藤田健編集局次長名の論説を掲載。「『党の内部問題は、党内で解決する』という党の規約を踏み破るもの」などと指摘した。志位氏は1月23日、「論説は的確な内容だ」と記者団に述べていた。

 

 松竹氏のブログによると、自身が所属する京都南地区委員会から、一連の言動に関して「規約に反しているので調査する」との指摘があり、5日の地区常任委員会で「除名」処分が決まったという。

 

 松竹氏が、党の規約上、もっとも重い「除名」処分されることが報じられると、SNSでは、共産党を批判する声が多く上がった。元東京都知事で国際政治学者の舛添要一氏は2月5日、自身のTwitterにこう書きこんだ。

 

《まだこんなことをしている日本共産党、だから国民は政権など委ねる気にならないのだ。スターリン時代と全く変わっていない(拙著『スターリンの正体』参照)。22年トップの志位委員長。スターリンは29年、あと7年頑張れば20世紀最悪の独裁者を超える》

 

 橋下徹・元大阪市長も2月6日、自身のTwitterにこうつづった。

 

《このレベルの意見を言って除名。共産党が仮に政権を獲ったとしたら、我々の共産党批判の言論の自由がどれだけ奪われるのか恐ろしい。立憲民主党は共産党と距離を置かないと政権は獲れない》

 

 作家でジャーナリストの門田隆将氏も同日、自身のTwitterにこう書きこんだ。

 

《さすが独裁政党。共産党は野坂参三、袴田里見…ら“除名”の歴史。昔は宮本顕治氏、今は志位和夫氏の機嫌を損ねて党にいられる訳がない。ご苦労様です》

 

 2月6日、松竹氏は、東京都内の日本記者クラブで会見。除名について「分派はこじつけにしかすぎない。ただ本を出すことが分派活動なら、憲法の言論や表現の自由が党員には許されないも等しい」と指摘。「除名処分は過去の歴史からも異常。党の改革がますます必要だ」と反論した。

 

 共産党の味村耕太郎藤沢市議会議員は2月6日、自身のTwitterにこう書きこんだ。

 

《統一選に向け大打撃なのわかってますかね。松竹さんのことじゃないですよ。私は松竹さんの党首公選や政策論に力点はありませんが、より開かれた党にならなければいけないという問題意識は共有します。そういう問題意識すら受け取れないようなら次の100年はありませんよ》

 

 自由な言論を封じるような除名処分は、4月の統一地方選にも影響しかねない。

( SmartFLASH )

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