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知られざる「ユダヤ人オリンピック」日本人選手が銀メダル社会・政治 2017.07.15

『公式ポスター』

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 4年に1度開かれるユダヤ人のオリンピック「マカビア」が開催中である。日本では馴染みが薄いが、世界では3番目に大きなスポーツの競技大会に他ならない。2020年に迫るオリンピック、2022年に開かれるFIFAワールドカップに次ぐ国際的なスポーツイベントだ。

 

 今回で20回目を迎えるマカビアの舞台はイスラエルである。世界80カ国から1万人の選手が参加し、40を超える競技種目でメダルを競い合う。

 

 オリンピックの生みの親であるクーベルタン男爵が唱えた「より早く、より高く、より強く」というスローガンは全く同じである。しかし、1894年に組織された国際オリンピック委員会からユダヤ教徒は排斥されてしまった。

 

 19世紀の末期、ヨーロッパを中心にユダヤ教徒は迫害を受け、オリンピックのような国際的なスポーツ大会に参加できるような状況ではなかった。当時のユダヤ人の耳にはクーベルタン男爵の「スポーツや文化を通じての国際交流と平和の構築」というモットーは、まったくもって届かなかったわけだ。

 

 1932年、第1回のユダヤ人によるオリンピック「マカビア」が開催された。その立役者こそロシア系ユダヤ人であるヨセフ・エクティエリ氏である。なんと15歳の少年だったが、イスラエルに移住した後、10年もの時間をかけ、ユダヤ人の暮らすヨーロッパ各地を訪問。迫害されてきたユダヤ人に自信と誇りを取り戻すため「ユダヤ式オリンピック」の開催を呼びかけて回った。

 

 その結果、第1回「マカビア」の開催にこぎ着けた。そのときは18カ国から390人の選手が集まった。以来、参加国も選手も増え続け、今や世界的なビッグイベントになった。「マカビア」という名前は「ハンマー」という意味。ユダヤ教の信仰の自由を勝ち取る運動を指導したマカビー氏に因んだもの。

 

 今回は7月6日に開会式が挙行され、2週間にわたる熱戦が繰り広げられている。筆者は偶然、その開会式に合わせるかのようにイスラエルを訪問することになり、全土に漲る熱気に圧倒された。

 

 メイン会場のエルサレムはもとより、イスラエル各地が選手、コーチ、応援団、観客、メディアで埋め尽くされ、ホテルも道路も超満員。

 

 なお、通常のオリンピックと違い、パラリンピックも同時開催である。空手やトライアスロン、はたまたボーリングやチェスといった競技種目も織り込まれている。

 

 そして最大の特徴は「青年」「高齢者」「マスター」「障害者」という4部門に分かれて競技が行われることであろう。

 

 実は日本からも選手が参加している。アメリカで開催されたフェンシング大会で銅メダルを獲得したサム・コーエン(フクダテ・サム)君(17)。彼は2011年の東日本大震災で被害を受けた岩手県の出身だ。地震と津波で家も持ち物もすべてを失い、アメリカに移住。見事銀メダルを獲得した。(国際政治経済学者・浜田和幸)

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