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日銀・植田次期総裁「コンビニ弁当で値上げ実感」発言に違和感 本誌が報じた「6億円豪邸」「年収2900万円」生活

社会・政治 投稿日:2023.02.25 15:22FLASH編集部

日銀・植田次期総裁「コンビニ弁当で値上げ実感」発言に違和感 本誌が報じた「6億円豪邸」「年収2900万円」生活

2000年4月、日銀の豪華社宅から出勤する植田氏を直撃。取材の翌週、約束どおり引っ越した

 

 日本銀行の次期総裁候補・植田和男氏が2月24日、国会で所信聴取に臨んだ。

 

 質疑は2時間以上にわたったが、植田氏は受け答えにつまる様子もなく応答。事前に質問内容を答弁者に知らせる「質問通告」についても必要ない、としていたという。

 

 また、答弁では「日常生活で物価高騰を感じるか」と聞かれ「毎日、昼ご飯はコンビニのお弁当で済ませている。ここ1年くらいの間に、たとえば450円くらいのお弁当が、500円を超す水準にまで値上がりしたな、と実感している」と回答した。

 

 

 庶民派の一面をのぞかせた植田氏だが、本誌はそんな発言とは真逆の、植田氏のセレブ暮らしぶりを報じたことがある。2000年のことだった。

 

 当時、植田氏は、東京都目黒区内の高級住宅地の豪邸に住んでいた。日銀の豪華な社宅が世論の批判を浴びており、日銀は順次、社宅の売却を進めていたが、植田氏が住んでいたのは、まだ残る社宅のひとつだった。

 

 その豪邸は土地約220坪、建物約40坪の2階建てで、地元不動産業者による2000年時点の試算では「売買価格は約6億円で、賃貸なら100万円でも借り手がつく」ということだった。

 

 しかし、植田氏が支払っていた家賃は、わずか27万円だった。本誌は豪邸に格安入居していることについて、迎えのハイヤーに乗り込む植田氏を追及すると、次のように回答した。

 

「税法上、問題はないし、悪いことをしているという気持ちはまったくありません。以前、住んでいたマンションがちょうど契約更新の時期で、子供の学校に近いこの辺を探していたら、日銀のほうからここが空いているからどうぞ、と言われ、入りました。

 

 建物は古いですし、家賃は妥当だと思いますが。庭が広いといわれても、とくにメリットは感じていません。ただ、こうやって取材に来られるということは『問題ではないのか』という意見をお持ちの方がおられるんでしょうし、『植田は日銀に都合のいいように意見を曲げているのではないか』と見られるのも嫌ですし、このことによって日銀全体が疑義を持たれることはまずいだろうということで、来週にも引っ越す予定です」

 

 日銀の社宅家賃については、国税庁通達に基づく「適正家賃」が適用され、その金額以上の家賃を徴収していれば、税務上の問題はないとされている。通常、周辺の家賃相場よりもかなり低額になるように決められるため、27万円という格安の家賃でも基準を満たしていたのだろう。

 

 このとき、本誌は日銀経営企画室にもこの豪華社宅について質問しており、以下の回答を得ている。

 

「(日銀の審議委員が)団地型の住居というわけにもいかんでしょう。空いていたのでちょうどいいのではないか、ということでご提供しました。よかれと思ったんですが、かえって植田さんに悪いことしちゃったかな」

 

 また当時、植田氏の審議委員としての年収は、約2900万円だった。このことについて同経営企画室は「審議委員は常勤ですし、かなりの激務なんです。けっしてそんな(高すぎる)ことは……」と説明した。

 

 植田氏にとって、コンビニ弁当の値上げは本当に気になるものなのか……。

( SmartFLASH )

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