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疑惑の業者を直撃!「自動車買い取ります」愛車に貼られたチラシは “窃盗団のマーク” なのか

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2023.03.11 06:00 最終更新日:2023.03.11 06:00

疑惑の業者を直撃!「自動車買い取ります」愛車に貼られたチラシは “窃盗団のマーク” なのか

Aさんの車のドアに挟まれていたチラシ

 

「購入して1週間も経っていないのに、さっそく目を付けられました。恐ろしいです」

 

 こう語るのは、つい最近カスタム済みの三菱GTOを約250万円で購入したというAさんだ。Aさんが「目を付けられた」というのは、とあるチラシのこと。運転席のドアの隙間に挟まれたオレンジ色のチラシには、大きな文字で《車 高価買い取ります》と、業者の電話番号とともに書いてある。

 

 

 つづけて、《この車を売る予定があるのでしたら、ぜひこちらの方で買取り致しますのでお手数ですが下記の所にお電話下さい》と記されている。

 

 突然愛車にチラシを挟み込まれるのは迷惑な話だが、Aさんが “怯えている” のには別の理由がある。

 

「車好きの間では知られていることなのですが、このチラシは強盗団の目印にされている、というのがもっぱらの噂なんです。

 

 私が貼り紙に気がついたのは日曜日の23時ごろ。土曜日の昼に自宅の駐車場に行ったときはなかったので、恐らく土曜の夜から日曜の朝方にかけてやられました。恐ろしくなって、慌ててチラシを捨てて、別の駐車場に移動させました」

 

 会社名や電話番号まで載ったチラシが強盗団の目印とは、にわかに信じられないが、ネット上では、確かに類似の “車買い取りチラシ” を何度も貼られた後、盗まれたと被害を訴える書き込みがあった。

 

 自動車買取業の業界団体である一般社団法人日本自動車購入協会にチラシの件を聞いたところ、担当者もこの “迷惑チラシ” について把握していた。

 

「確かに、そのようなチラシが車に勝手に貼られていて迷惑だ、という相談のお電話をいただくことはたくさんあります。ただ、私たちの会員業社でこのような広告をおこなっている業者はありません。非会員の買い取り業者は無数にあるので、そこでおこなわれているとしか……」

 

 はたして、真相は何なのか。チラシに書かれた番号に電話をかけると、片言の日本語を話す男性が対応した。

 

――FLASHです。車にこのチラシが挟み込まれていました。〇〇社で合っていますか?

 

「そうです、〇〇社です。チラシはたくさん似た業者が出していると思いますが……」

 

――紙に書かれているとおり、買い取りをやっている?

 

「買い取りしますよ。現金で売りたい車があったら買います」

 

――突然挟み込まれて不安だという声がある。ネット上では窃盗団の目印だという声もある。

 

「そんなことしませんよ。窃盗団じゃありません。もちろん、たくさん、いろんな業者が似たようなチラシを配っているけど……。私たちは車を買い取ってバラして海外に売っているんだよ」

 

――日本の会社ですか?

 

「違います。日本人もいるけど、社長はバングラデシュ。でもバングラデシュ以外にもパーツは売るよ」

 

――とはいえ勝手にチラシを挟み込むやり方は、苦情も多いのでは?

 

「いや聞いたことないです。実際みんなたくさん売りますよ。ありがたいってお客さんがいるんです」

 

 と、“強盗団の目印説” を完全否定した。

 

 しかし、犯罪ジャーナリストの小川泰平氏は「一部のチラシは確かに強盗団の目印ですよ」と断言する。

 

「いわゆる月極駐車場に停めてある車だけでなく、家の敷地内に駐車してある車のワイパーにも『車を買い取ります』といったチラシが挟んであることがあります。

 

 これは本当の車買取業者が挟んでいる場合もありますが、実際には、車の動きを見ている場合が多いでしょう。いつまで経ってもチラシがそのままだと、『この車はしばらく動いていない』とわかりますからね。

 

 そうした持ち主の動向を把握して、盗難できる車の目印にしている場合はあります。

 

 とはいえ、車のワイパーやドアにチラシを挟むのは、一概に違法行為とは言えません。厳密にいえば、用もないのに駐車場に入るのは建造物侵入にあたりますが、よほどきちんとした柵がある駐車場でもない限り、まず罪に問われることはないでしょう」

 

 いずれにせよ、チラシが挟み込まれていたら、すぐに抜き取って捨ててしまうのがよさそうだ。

( SmartFLASH )

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