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岸田首相がWBCで「右」に大暴投 安倍首相は「左」、小泉首相はど真ん中、歴代首相の始球式「投球能力」

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2023.03.11 16:29 最終更新日:2023.03.11 16:35

岸田首相がWBCで「右」に大暴投 安倍首相は「左」、小泉首相はど真ん中、歴代首相の始球式「投球能力」

「101」の背番号をつけて投球した岸田文雄首相(写真・時事通信)

 

 3月10日、岸田文雄首相は、東京ドームでおこなわれたワールド・ベースボール・クラシック(WBC)日本対韓国戦で、始球式に臨んだ。第101代首相にちなみ、背番号「101」の日本代表ユニホーム姿で登場すると、捕手役の栗山英樹監督に投じた山なりの球は、ホームベースから右(3塁側)に大きくそれ、ワンバウンドして栗山監督のキャッチャーミットに収まった。

 

 65歳の岸田首相。投球前に10分ほどブルペンで練習したが、開成高校野球部で3年間、内野手としてレギュラーを務めた片鱗はいまいち感じられず。SNSでは、投球が大きく「右」にそれ、捕手まで届かなかったことが話題となった。

 

 

《めっちゃ「右」に逸れてて草》

 

《大きく”右”に逸れるも、”ホシュ”から見れば”左”に逸れてる 素晴らしいネタ》

 

《政策と同じくらい盛大に外してて草》

 

《政治ではしっかり届く球を投げて欲しいな》

 

 日本の首相で、初めてプロ野球の始球式に臨んだのは岸信介首相(以下、肩書は当時のもの)。1957年3月、セ・リーグ開幕試合の巨人対国鉄(現ヤクルト)戦(後楽園球場)で、当時、60歳だった岸首相は、山なりのスローボールを投げたという。

 

 以来、日本で始球式に登場した首相は数多い。

 

 岸田首相と同じく、「左右」で注目されたのが、安倍晋三首相だ。

 

 第一次政権時の2006年11月、東京ドームで開幕した日米野球第1戦。紺色のウインドブレーカー姿で始球式に臨むと、当時、52歳だった安倍首相が投じたボールは大きく左(1塁側)にそれ、ワンバウンドで、大リーグ選抜の城島健司捕手のミットに収まった。安倍首相が「練習で右に行ったので、右に行かないようにしたら左に行った」とコメントすると、翌日の主要紙は「『右寄り』注意したら…あら左」(朝日)「大きく“左”にそれました」(毎日)と報じた。

 

 第二次政権時の2013年5月には、東京ドームで長嶋茂雄氏と松井秀喜氏に国民栄誉賞を授与。引き続きおこなわれた巨人対広島戦の始球式では、投手が松井氏、捕手に原辰徳監督、打席に長嶋氏、安倍首相は審判役を務めた。

 

 安倍首相は巨人軍のユニホーム姿で登場。このとき注目を集めたのが、安倍首相が披露した背番号「96」だった。第96代首相にちなんだものだが、安倍首相が意欲をみせる憲法改正の手続きについて定めた「日本国憲法96条」に引っかけたものではないか、と議論を呼び、翌日の主要紙は「憲法96条」に絡めて報じた。

 

 一方、ど真ん中ストライクで注目を集めたのが、小泉純一郎首相だ。

 

 2003年8月夏の甲子園、通常は文部科学大臣が務める始球式に、当時61歳だった小泉首相が現職首相として初めて臨んだ。白いキャップをかぶり、ワイシャツ・ネクタイ姿でマウンドに上がった小泉首相は、ワインドアップで大きく振りかぶると、みごとなど真ん中ストライク投球。球場では大歓声があがった。開会のあいさつでも、小泉ぶしで球場を沸かせた。

 

「諸君の一投一打にかけるその賢明さ、そのひたむきな姿に我々は感動します。勝ってよし、負けてよし、泣いてよし、笑ってよし、諸君に健闘を祈り、お祝いの言葉といたします」

 

 ちなみに、この始球式のため、官邸でキャッチボールする姿を公開。その相手を務めたのが、当時、大学生だった小泉進次郎氏だった。

 

 2004年9月には、米ニューヨークのヤンキー・スタジアムでおこなわれたヤンキース対レッドソックス戦で、ヤンキースのウインドブレーカーを着て、小泉氏は始球式に臨んだ。捕手役を務めたのは、ヤンキースの松井秀喜外野手だった。

 

 同じく米メジャーで始球式を務めたのは、小渕恵三首相だ。

 

 1999年5月1日、米シカゴで、カブス対パドレス戦の始球式に臨んだ小渕首相。当時61歳だった小渕首相は、前夜のシカゴ日米協会連合20周年記念夕食会では、こんな不安な心境をスピーチしている。

 

「東京で、プロ野球の元エース投手から特訓を受けてきたのですが、球がホームプレートまで届くかどうか心配です……。まさに今回の私の、訪米における唯一最大の心配事項であります」

 

 訪米前の同年4月28日には、首相官邸の中庭で投球練習する様子を公開。元中日ドラゴンズなどで活躍した三沢淳衆院議員から指導を受けると、意外にも飲み込みの早い様子を見せていた。

 

 迎えた本番。カブスのサミー・ソーサ選手に案内され、カブスのウインドブレーカー姿でマウンドに上がった小渕首相。だいぶキャッチャー寄りのところから、捕手役のソーサ―選手まで手堅くノーバウンド投球。スタジアムで大歓声を浴びた。

 

 歴代首相の投球能力は、当時61歳でみごとなど真ん中ストライクを披露した小泉首相がトップか。ちなみに、安倍首相も、2006年の始球式前には、首相官邸で投球練習をする姿を公開している。岸田首相も、もうちょっと練習しておけば、大きく「右」に外すこともなかったと思うが……。

( SmartFLASH )

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