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菅前首相「出産費用を保険適用に」提言に「これぞ異次元の少子化対策」「なぜ総理のとき言わなかった」賛否渦巻く

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2023.03.11 18:24 最終更新日:2023.03.11 18:37

菅前首相「出産費用を保険適用に」提言に「これぞ異次元の少子化対策」「なぜ総理のとき言わなかった」賛否渦巻く

うつむきながら岸田首相と反対側に顔を向けて歩く菅氏

 

 3月10日に放送されたJNNのインタビューで、自民党の菅義偉(よしひで)前首相が、少子化対策として出産費用の実質無償化を提言したことが話題を呼んでいる。

 

 菅氏は首相在任中に「こども家庭庁」創設を構想し、不妊治療保険適用を決めた。

 

 菅氏は、インタビューでこう述べている。

 

「私は、出産費用も保険適用にしたほうがいいと思っているんですよ。それ以外の自己負担はありますけども、そちらを負担なしにするとか。保険で見たほうがいいと思うんですよね。あまりにも全国で(出産費用の)差がありすぎるんですよね」

 

 

 政府は、現在42万円の出産育児一時金を、2023年度から50万円に引き上げるが、菅氏によると、地方では40万円、都会の大学病院だと100万円と、出産費用に差が出てきてしまう。そのため、保険適用にしたうえで、それ以外の自己負担分にも国が予算措置し、実質無償化すべきだ、と語った。また、妊婦健診、無痛分娩などの自己負担も、出産費用が保険適用されれば、ほかの負担も保険適用になっていく、という見通しを示した。

 

 菅氏は、首相在任中に不妊治療の保険適用を決めた経験から「保険というのは、必要かどうかということで決めることも、私は大事だと思っているんです。そのために皆さんは保険料、保険をかけているわけですから」とも述べた。

 

 菅氏が、「出産費用は保険適用にすべき」と提言したインタビューが放送されると、与野党から賛同する声が多く上がった。自民党の三原じゅん子参院議員は3月10日、自身のTwitterにこう書き込んだ。

 

《こういう事を「少子化対策」と言うのですよね》

 

 同党の細野豪志衆院議員も同日、自身のTwitterで賛同の声を上げた。

 

《菅義偉前総理が子ども政策で更に踏み込んだ。不妊治療に続いて出産費用に保険適用が実現できれば相当大きい。これぞ「異次元の少子化対策」。是非やりたい》

 

 野党でも、日本維新の会の音喜多駿参院議員が同日、自身のTwitterにこう書き込んだ。

 

《菅義偉前総理も出産への保険適用による無償化を提言!いま現在、主要政党で保険適用・無償化を打ち出しているのは維新のみ。真の少子化対策に向けて、働きかけを続けていきます》

 

 SNSではほかにも、菅氏に賛同する声が多く上がった。

 

《菅さんの保険適用へのインタビュー本質的すぎ。保険適用になるように動いてほしい~》

 

《いつもいつも、菅さんだけが国民を見ている。他の人は政局ばかり見すぎだ》

 

《菅さんにもう一度総理やってほしいです》

 

 一方で、岸田文雄首相が年頭の記者会見で「異次元の少子化対策」を掲げたものの、自民党の茂木敏充幹事長が主張した「児童手当の所得制限撤廃」に党内から反対の声が上がるなど、いまだ岸田政権の少子化対策はあいまいなままだ。

 

 SNSでは、菅氏の提言の実現性を疑問視する声も多く上がった。

 

《何故現職総理の時に言わんかったんや…で、今、総理でもないのに言うのはなんでや…》

 

《自民党はこの程度のことすらやろうとしてこなかった,ということを忘れてはいけない. おまけにこの人が首相経験者であることも》

 

《保険適用にして全国一律にすると、土地や人件費の高い都市部で、産科が成り立たない可能性ある 全員に100万円渡して自由に使って良いとして欲しい。地方だと産科が遠くなって交通費などが余計にかかる可能性も高いし》

 

 菅氏はインタビューで、与野党の垣根を超え、子育て政策を「推進していけばいい」とも語っている。前首相が提言した「出産費用の保険適用」が実現する日は来るだろうか。

( SmartFLASH )

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