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岸田首相「こども優先レーン作ります!」に違和感…「異次元の少子化対策」が異次元すぎて失笑も

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2023.03.20 19:56 最終更新日:2023.03.20 19:59

岸田首相「こども優先レーン作ります!」に違和感…「異次元の少子化対策」が異次元すぎて失笑も

 

 3月17日、岸田文雄首相少子化対策について記者会見した。「2030年代に入るまでのこれから6、7年が、少子化傾向を反転できるかどうかのラストチャンス」と強調した。そのうえで

 

(1)若い世代の所得を増やす
(2)社会全体の構造や意識を変える
(3)すべての子育て世代をライフステージに応じて切れ目なく支援する

 

 の3つを「対策の基本理念」に掲げた。

 

 

 そして(2)を実現するため、岸田首相は「こどもファスト・トラック」の導入を表明。これが導入されれば、国立博物館など国の施設で、子連れの利用者が窓口で並ばなくてすむという。

 

 首相は会見で、導入の意図をこう説明した。

 

「子育て中の方からは、『日本は子育てに冷たい』という指摘を聞くことがあります。たとえば欧米では、公共の場に子育て世帯の専用レーンが設けてあったり、子連れの人を見つけると、周囲の人がいろいろと手助けしてくれたりすることが多いと聞きます。

 

 ところが、わが国では、『子連れだと混雑しているところで肩身が狭い』『公園の遊び声が近所迷惑と言われないか心配』といった声を多く聞きます。

 

 政府としても、『こどもファースト社会』の実現をあらゆる政策の共通の目標とします。

 

 さまざまな社会運動を展開するため、先行的に国立博物館などの国の施設において、子連れの方が窓口で苦労して並ぶことがないよう、『こどもファスト・トラック』を設けるとともに、この取り組みを全国展開するなど、こども優先の取組を実施することとします」

 

 だが、SNSであがったのは、導入への称賛ではなく、“そこじゃない!” という指摘の数々だ。

 

《子育てしてて「子連れで列並ぶんしんどいな これがなければ2人目産みたい」ってごめん、なったことないわ そこじゃないねん、異次元の政策が想像以上に異次元過ぎて戸惑ってる》

 

《異次元の子育て支援、本当に悪い意味で異次元だった。ああ、ここまでずらすかってくらい頓珍漢で素っ頓狂。とりわけ群を抜いてたのは子どもファストトラックだけど、首都圏以外で美術館博物館で大行列って事態が、どれくらい発生するの? 子連れ専用レーン作るほどのことがある?》

 

《あれば助かるかもしれませんが、これを『少子化対策』と国が得意気に掲げることには違和感を隠しきれません。これが『異次元の少子化対策』なのでしょうか。子どもへの予算をケチりたい気持ちが見え見えです》

 

《最近、何故やる事なす事こんなにピント外れな事ばかりなの?わざとなの?ウケ狙いかよぉ?》

 

 岸田首相は、1月の記者会見で、「異次元の少子化対策」について言及している。当時、対策の筆頭に、児童手当の拡充を掲げていた。

 

「そのため、児童手当の所得制限撤廃や、支給対象の年齢を18歳まで引き上げるよう求める声も強まりましたが、財源確保のめどが立たず、今回の記者会見での言及はなし。

 

 かろうじて、こどもが3人以上の多子世帯に関し、児童手当の拡充を含む支援強化を打ち出したものの、児童手当の拡充が行き詰まった感は否めません」(政治担当記者)

 

 今回の記者会見では、育児休業給付について「産後の一定期間に男女で育休を取得した場合の給付率を手取り10割に引き上げる」と表明。さらに就労時間の抑制につながる「年収の壁」の解消に向けた対策を導入する意向も示したが、これらについても具体的な財源の説明はなかった。

 

 岸田首相が大風呂敷を広げた「異次元の少子化対策」は、どこに向かっているのだろうか。

( SmartFLASH )

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