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自民・茂木幹事長「出世払い型奨学金を拡充」発言「出世しない場合は?」フィフィもツッコむ「働いたら負け」な制度設計

社会・政治 投稿日:2023.03.27 21:45FLASH編集部

自民・茂木幹事長「出世払い型奨学金を拡充」発言「出世しない場合は?」フィフィもツッコむ「働いたら負け」な制度設計

 

 3月25日、自民党茂木敏充幹事長は東京都内で街頭演説。出世払い型の奨学金制度の導入・拡充などに意欲を示した。

 

大学が終わって、会社に勤めて、ある程度の収入になってから返し始めればいい」と述べ、政府が3月に取りまとめる「異次元の少子化対策」のたたき台に盛り込まれるとの見通しを示した。

 

 出世払い型の奨学金は、在学中は授業料を支払わず、卒業や修了後に所得に応じて返済する制度。2022年12月、文部科学省の有識者会議が、大学院の修士課程を対象に、2024年秋から導入する制度案をまとめている。政府は本格的な納付が始まる年収について、300万円を軸に検討している。年収300万円未満の場合は、月2000円程度の納付になる見込みだ。

 

 

 タレントのフィフィは3月26日、自身のTwitterにこう書きこんだ。

 

《これって出世しなかった場合は?…ってか、日本の奨学金って、いわゆる”学生ローン”だよね》

 

 出世払い型奨学金の拡充には、SNSで制度設計を疑問視する声が上がっている。

 

《これだと全員が何も考えずに大学入って、頑張った人だけが何故か罰金を払わされる構図になるでしょ。つまり実質は中間層以上への増税でしょ。働いたら負けが加速するでしょ。制度設計が下手すぎか》

 

《出世する優秀な人材は奨学金を免除するのが正しいのではないか?》

 

《あくまでも高い学費を押し付け借金で縛り、借金の「減額」をちらつかせて意に沿う行き方を求める思考からはぬけられないのだろうか》

 

 茂木氏は2月8日の党会合で「大学院だけだと、どう考えても効果は低い」と述べ、大学生まで範囲を拡大すべきだとの認識を示していた。また、支払いが開始される基準とされる「300万円」では「『出世型奨学金』ではなく『就職払い型奨学金』にもなりかねない」と述べ、オーストラリアの「500万円」を例に、対象年収の引き上げも求めていた。

 

 奨学金をめぐっては、3月10日、自民党の「教育・人材力強化調査会」が、子供が生まれたら奨学金の返済を減免する趣旨の提言をまとめたが、出産と奨学金を結びつける発想に、反対意見が噴出していた。

 

 統一地方選が始まったこともあり、SNSでは《実行するか不明なバラマキ案》という声も上がっている。出産や年収によって、子育て世代の分断を生みかねない少子化対策は、本当に実施されるのだろうか。

( SmartFLASH )

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