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「中国気球、米軍情報をリアルタイムで送信していた」報道 中国の反発に「平気で嘘を言う国」集まる批判

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2023.04.05 14:55 最終更新日:2023.04.05 15:04

「中国気球、米軍情報をリアルタイムで送信していた」報道 中国の反発に「平気で嘘を言う国」集まる批判

米当局が提供した中国の偵察気球(写真・Department of Defense/The Mega Agency/アフロ)

 

 4月3日、米NBCニュースは、米政府高官らの情報として、米本土を1~2月に横断した中国の偵察気球が、複数の米軍施設からの情報収集に成功していた、と報じた。情報は、リアルタイムで中国本土に送られていたという。バイデン政権は、情報収集を防ぐために必要な措置を講じたと主張している。

 

 報道によると、中国の気球は複数の米軍施設の上空を複数回にわたり通過。ときには、8の字を描くように飛んでいたという。収集した情報は、画像ではなく、武器システムなどが発する電子信号が大半だった。

 

 

 中国の偵察気球は、1月28日に米北部アラスカ州のアリューシャン列島を通過。カナダを経由し、核ミサイルを運用する西部モンタナ州のマルムストローム空軍基地などの上空を飛んだ。米軍は2月4日、南部サウスカロライナ州沖合の大西洋上で気球を撃墜。ブリンケン米国務長官が予定していた訪中を延期するなど、米中間の緊張を高める結果となった。

 

「ヒゲの隊長」こと、自民党の佐藤正久参院議員は4月4日、自身のTwitterにこう書きこんだ。

 

《改めてスパイ気球であった事が明確になり、米国民の中国の主権侵害への反発心は高まるだろう》

 

 一方、4月4日、中国外務省の報道官は会見で、中国の気球が軍の施設からの電子情報の傍受に成功していたと報じられたことについて、気球は軍事目的ではないとあらためて反論。

 

「中国の民生用の無人飛行物体がアメリカの上空に入ったことは、 完全に不可抗力で起きた偶然のできごとである」と主張し、「事実を歪曲して大げさに伝え、政治的にもてあそぶことに断固、反対する」と反発した。

 

 中国側が「気球は軍事目的ではない」とあらためて反論したことに、日本のSNSでは、批判的な声が多くあがっている。

 

《平気で嘘を言う国 白々しい! バレていても嘘を言う 良心の欠片も無い》

 

《じゃ、なんのためにそんな物を飛ばしてたんだよ。それ以前に「領空侵犯してごめんなさい」だろ?》

 

《スパイ気球の言い訳。これを信じている人いるのですか? 全長60メートル、太陽パネル、姿勢制御プロペラ、アンテナ、1トンにもなる吊り下げもの。民間ではあり得ない》

 

 日本でも、過去に目撃された気球型の飛行物体について、2月14日に防衛省は「中国が飛行させた無人偵察用気球であると強く推定される」と発表した。その2日後には、これまでの対応を見直し、無人の気球などに対して自衛隊が武器を使用できる条件を緩和した。

 

 だが、今後、日本に飛来した中国の無人偵察用気球に対し、日本は断固とした措置を取ることができるのか。林芳正外相が日本の外相として3年3カ月ぶりに訪中し、中国の秦剛(しんごう)国務委員兼外相と会談したばかり。また同じことが起きたとき、日本の政治判断が問われることになる。

 

( SmartFLASH )

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