現在、中国・北京など華北地方に黄砂が飛来し、深刻な大気汚染を引き起こしているという。日本の気象庁は、4月12日から13日にかけて、日本にも黄砂が飛来すると予測している。
中国の気象当局は黄砂警報を発令し、ドアや窓を閉めること、砂塵が目と気道にダメージを与えないよう、マスクやスカーフなどを携帯すること、精密機器を密封すること、倉庫や工事現場の足場、外においているものなどが風に飛ばされないよう注意すること、視界が悪くなるので運転に気をつけること、などと注意喚起した。
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気象予報士の白戸京子さんは、中国大陸における黄砂の影響をこう語る。
「大量の砂が舞い上がる中国大陸では、道路・線路といった社会インフラや精密機器が不良を起こすなどの打撃があり、家畜・農作物への被害も甚大です。視界が悪くなるため、航空機の欠航や道路交通への悪影響もあります」
今回は、日本にも大量の黄砂が飛来すると予測されている。
「黄砂の問題点は、中国大陸から長い距離を飛来する途中で、さまざまな物質を巻き込み、有害物質が付着する可能性があることです。微生物や金属などに加え、最近ではマイクロプラスチックが付着しているケースもありました。そのため、特に洗濯物の汚れ、車の汚れには注意してください。
また黄砂が飛んでくると、目のかゆみや結膜炎、鼻水、くしゃみなどのアレルギー症状を引き起こしてしまう人がいると報告されています。黄砂に金属成分が含まれているため、金属アレルギーが出る可能性も指摘されているんです。
黄砂の飛散は3月から5月に多く、花粉の時期とも重なっています。花粉症の方や、ぜんそくなど呼吸器系に不安のある方は、可能であれば外出を控えめにして、マスクをつけるなどの注意が必要です。ただ、アレルギー症状が出るかどうかは、砂の量によります」(白戸さん)
この2日間は洗濯物を部屋干しにしたり、マスクを二重にするなど、対策をしたほうがよさそうだ。
( SmartFLASH )