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倒れた老人を「助けちゃだめだ」中国人が叫ぶ動画に賛否「常識の違いは恐ろしい」「人助けはリスク」
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2023.05.02 19:00 最終更新日:2023.05.02 19:00
最近、ある動画が拡散され話題となっている。
街中で、横断歩道をたどたどしく歩く男性老人。が、横断歩道を渡りきらないうちに転倒してしまう。そこに通りかかった自転車の男性と、すぐ目の前のコンビニから出てきた女性店員が、老人を助け起こそうとする。そのとき、撮影者の近くから中国語で声が――という20秒ほどの動画だ。
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「動画の出元をTwitterでたどっていくと、4月28日に、東京に住む中国人が投稿したのが始まりのようで、4月27日に撮影されたものだとしています。場所は、動画から確認できる看板から、東京・墨田区の菊川付近だとわかります。まずTwitterから中国語圏の人々に拡散し、日本語での拡散が始まるのは4月29日以降。
撮影者は、おそらく観光バスに乗った中国人で、撮影者の近くからは中国語で『助けちゃだめだ、あれは当たり屋だ』と言っているように聞こえます」(週刊誌記者)
この動画が拡散すると、SNSには多くの意見が飛び交った。
《彼の国では、こうした状況で転倒した人に触れたらならば「あんたが転ばせたんだろ」と難癖をつけられるぞ、という教育がなされているのだろうか》
《中国では当たり屋が多くいると聞いたよ。これくらいの警戒が当たり前らしい》
《本当に、教育や社会的常識の違いは恐ろしい》
《日本でも老人助け起こしたら「コイツに突き飛ばされた!」と吹聴し始めた例とかあるからね これからの世の中人助けはリスクがある行動という自覚を持たないと大変な事になる》
こうしたことの背景にあると考えられるのが、2006年に中国・南京で起きた「彭宇(ポン・ユー)事件」だ。転んで倒れた老人を助け起こし、病院に送り届けた彭宇さん。しかし、老人が「転んだのは彼が突き飛ばしたからだ」と主張し、賠償を求められた――というもの。真相は闇の中だが、「助けたら訴えられる」というエピソードとして、いまでも中国では語り草になっているという。
この動画には中国語のリプライも多数あり
《誰かが自分に危害を加えるといつも考えているのは中国人だけ》
《世界中の人たちが自分たちと同じだと思うなんて、悲しいね》
《文化の違いと言えば聞こえがいいが、これが私たちの住む詐欺社会》
など、嘆く声があふれている。
また、この動画が拡散していた4月29日には、こんなツイートも。
《ご本人に届け…4/28博多で倒れているサラリーマンに救急車を呼んで下さった方、本当にありがとうございました 単身赴任して頑張り 定年を迎えた父を還暦の誕生日に独りで亡くしてしまうところでした…良い状態ではありませんが意識が戻り一命を取り留めました 本当にありがとうございます》
このツイートには、10万近くの「いいね」がついている。
あまりに対照的だ――。
( SmartFLASH )