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鈴木宗男議員、ウクライナを戦前の日本になぞらえ「教訓教えるのが親切」と主張、SNSで反発広がる

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2023.05.05 17:38 最終更新日:2023.05.05 17:41

鈴木宗男議員、ウクライナを戦前の日本になぞらえ「教訓教えるのが親切」と主張、SNSで反発広がる

 

 5月3日、ロシア大統領府は、プーチン大統領が執務する大統領府がドローン(無人機)2機の攻撃を受けたと発表。攻撃はウクライナによるものと主張した。

 

 一方、ウクライナのゼレンスキー大統領は、訪問先のフィンランドで「われわれはプーチンやモスクワを攻撃していない。自国領土で戦う」と述べ、関与を否定した。

 

 

 日本維新の会の鈴木宗男参院議員は、5月4日、自身のブログにこう書きこんだ。

 

《ロシア側は、プーチン大統領を狙ったウクライナ側のテロ行為であると強く批難している。ウクライナが撃ったとしたならば、とんでもないことで、戦いはエスカレートしていく。

 

 ウクライナ側は否定しているが、ロシア大統領府は「プーチン大統領の命を狙った計画的なテロ行為だ」とし、「ロシアは必要な時期と場所で報復措置をとる権利を留保する」と表明している。

 

 特別軍事行動が大きくレベルが上がっていくことを懸念する次第だ》

 

 ゼレンスキー大統領は、3日、北大西洋条約機構(NATO)に新規加盟したフィンランドを電撃訪問。フィンランド、スウェーデン、ノルウェー、デンマーク、アイスランドの北欧5カ国が集まる首脳会議に参加した。

 

 4月30日、ゼレンスキー大統領は「重要な戦闘がまもなく始まる。私たちの土地や国民をロシアの支配から解放しなければならない。陸と海で国境を完全に取り戻さなければならない」と述べ、領土の奪還に向けた大規模な反転攻勢を示唆していた。

 

 鈴木氏はブログでこう続ける。

 

《北欧五カ国の国力、軍事力はいかほどのものだろうか。軍事支持を求めるより、停戦に向けての相談、話し合いを模索するのが、賢明と思うのだが。自前で戦えないのならやめた方がよい。一人でも命を亡くさないことが一番である。

 

 ゼレンスキー大統領からは、反攻、反撃、反転と勇ましい言葉が出ているが、本当の愛国者は、もっと思慮深く、国民の命と国の将来を考えると思うのだが。

 

 78年前の日本の教訓をウクライナに教える事が親切ではないか。「一兵になるまで」「女性、子どもに竹やりをもって米兵を打ち負かす」と78年前の大本営発表と似ていると感じるのは、私だけだろうか》

 

 鈴木氏がウクライナを、78年前の日本になぞらえたことに、SNSでは反発する声が拡がった。

 

《ウクライナと78年前の日本は違います。ウクライナは侵略されている側です。ロシアに教えてあげてはいかがですか。侵略をやめて撤退するように》

 

《当時の日本はアメリカをはじめとした西側と敵対していたが、ウクライナに対してはその西側が味方についている。当時の日本になぞなえるならむしろ西側と敵対しているロシアの方だろ》

 

 鈴木氏は、大型連休中の5月3日から7日にモスクワへの訪問を計画。参議院の議院運営委員会は4月26日、渡航を許可していた。

 

 鈴木氏は4月26日、維新の役員会で「わたしは(ロシアとウクライナ)両方に責任があるという考え方」と述べ、ロシアとウクライナの両国に停戦を訴える考えを示していた。また、第2次世界大戦にふれ、「半年早く日本が降伏していれば、東京空襲も沖縄戦もなかった。広島、長崎に核が落とされることもなかった。日本の経験をウクライナにさせてはいけない」とも主張していた。

 

 だが、維新の馬場伸幸代表が延期を求めるなど、党内から強い反対意見が出たこともあり、鈴木氏は訪問を取りやめた。5月2日に自身のブログで、《ロシアへの日程は再検討となりました》と報告している。

 

 鈴木氏は、持論とする「早期停戦」を果たせるだろうか。

( SmartFLASH )

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