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サミット開催で広島市内は厳戒態勢 工場、飲食店などはほぼ休業「正直迷惑」「市民生活軽視」あふれる恨み節

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2023.05.12 17:03 最終更新日:2023.05.12 17:06

サミット開催で広島市内は厳戒態勢 工場、飲食店などはほぼ休業「正直迷惑」「市民生活軽視」あふれる恨み節

(写真・つのだよしお/アフロ)

 

 5月19日から21日まで、主要7カ国首脳会議(G7サミット)が広島市で開催される。

 

「会場となる『グランドプリンスホテル広島』は、2022年にアカデミー賞国際長編映画賞を受賞した『ドライブ・マイ・カー』のロケがおこなわれたことで有名です。ホテルは宇品島という島にありますが、本土とは橋でつながっています。そのため、警備は市内全般に及びます。最近のサミットは、警備面を考慮して沖縄県名護市(2000年)、北海道の洞爺湖(2008年)、三重県志摩市賢島(2016年)など、市街地を避ける傾向にありましたから、今回は市民生活全般に影響があります」(政治担当記者)

 

 

 市内の大手企業も、工場などを休業する。お好み焼きのソースなどを製造する「オタフクソース」、自動車メーカーのマツダなどが、18~22日に工場の操業を止める。いずれも交通規制などによる物流の停滞、交通渋滞への配慮だという。

 

 より経営に深刻な影響があるのは、零細企業が多い観光業や飲食業だ。春の観光、修学旅行シーズンでかき入れどきだが、交通規制などで客が見込めない、食材が届かない、などの理由で休業するところが多い。

 

 厳島神社周辺の店には、県から「休業要請」があったという。食事もできる土産物店の「観光センター鳥居屋」は、アップルパイのような食感が特徴の「もみじクロワッサン」が人気だが「当店も18日から21日は完全休業いたします」と言う。

 

 しゃぶしゃぶ店の「ひろしま八雲」や、鉄板焼き店などを営業する飲食チェーンの「広越」も、19~21日に12店舗を休業する。「サミット期間中は、あらかじめ予約は受けておりませんでした」と「八雲」の関係者は語る。

 

 広島市内にある人気お好み焼き店は「ほかの店の手前もあるから、店名を出されると困るけど、本当にいい迷惑だよ」と言う。「サミット期間中は、仕入れ先の業者さんが休むから営業できないんだよ。(休業は)仕方がないよ。売り上げ的には痛手。休業補償でも出ればいいんだけどさ」と苦笑する。

 

 自営業、アルバイト、パートはより深刻だ。ネット上には

 

《仕事は休みになるし、日給月給だから6月の給料は大変なことになるし、正直迷惑》

 

《市民生活軽視の首脳会議だな》

 

《修学旅行や観光の団体が押し寄せるこの時期の二日間休業は、確実に損害を被る》

 

 など、苦悩の声が多く寄せられている。

 

 首脳訪問が予定されている宮島を有する、廿日市市の松本太郎市長は「サミット後を考えると、必ずメリットになる。不便をかけるが宮島のためになると理解してもらいたい」と主張するが、コロナ禍明けの観光需要の出鼻をくじかれた関係者の、思いやいかに……。

( SmartFLASH )

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