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足立区議選、公明躍進&自民惨敗で指摘される連立政権“終わりの始まり”衆院新設選挙区めぐり深まる対立

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2023.05.23 18:35 最終更新日:2023.05.23 18:35

足立区議選、公明躍進&自民惨敗で指摘される連立政権“終わりの始まり”衆院新設選挙区めぐり深まる対立

公明党の山口那津男代表

 

 5月21日に投開票された、東京都足立区議会議員選挙。その結果に多くの区民が驚いた。

 

「定数45人に、64人が立候補する激戦になりました。各党、幹部を投入して必勝を期しましたが、結果は4月の統一地方選で、現職練馬区議だった4人を含む過去最多の12人が落選した公明党が、山口那津男代表、石井啓一幹事長が応援に入るなど組織をフル動員させ、候補者13人全員を当選させて区議会第一党になりました。

 

 

 一方で自民党は、いままで議席を持たなかった維新の会の躍進もあり、候補者19人中7人が落選するという惨敗に終わりました」(都政担当記者)

 

 そして、この結果が「自公連立政権の“終わりの始まり”になるのではないか」と見られている。

 

「公明党は今回の区議選で、あらためて『組織力』に自信を深めています。いま、国会レベルでは衆院小選挙区の『10増10減』をめぐり、自民党と立候補者でつば迫り合いをしています。なかでも、もっとも注目されているのは、新設される練馬区東部の東京28区です。自公ともに候補者を立てる予定でいますが、公明党は『押し切れば自民党は引っ込む』と、中央突破の様相で25日にも候補者を発表する予定でいました。もし自民が認めなければ、東京のほかの選挙区で、自民候補を推薦しないという意見すら出ていました。

 

 こうした公明党の一連の動きに、自民党東京都連は猛反発。22日の都連会合は紛糾しましたが、対応を萩生田光一会長に一任。そして23日、自民党は「東京28区で公明党候補の擁立は容認できず」との結果を公明党に伝えました」(政治担当記者)

 

 まさに自公の“ガチンコ勝負”である。政治ジャーナリストの宮崎信行氏は「お互い、引くに引けない状況になっている」という。

 

「関西方面の事情もあります。公明党は衆院で大阪に4議席、兵庫に2議席を持っていますが、ここに日本維新の会が候補者を立てると明言。かなりの苦戦が予想されます。全敗する可能性すらあります。そうすると、東海や関東で新たに立候補者を立てなければ、議席数の現状維持ができなくなります。そのため、東京28区にはなんとしても候補者を立てたいのです」

 

 さらに「自民党候補を推薦しない、ということも十分ありうるでしょう」という。

 

「2022年の参院選で、公明党は岡山選挙区で出馬した、自民党の小野田紀美氏を推薦しませんでした。公明党は自主投票にして小野田氏は当選しましたが、全国32の改選1人区で唯一、自公が選挙協力をしない選挙区として注目されました。こうしたことが、衆院選で相次いで起きるかもしれません。そうなると、連立解消ということも視野に入ってくるのではないでしょうか」(宮崎氏)

 

 ネット上でも《自民の気持ちはわかるけど、他の党の方針に口出すようなことはいいのか?》《東京28区はお互いに候補者を立てれば良い》《そもそも政策が違うので、連立解消して、別個に戦う方がいい》などの声があがっている。自公が連立政権を組んで24年。新たな勢力の台頭で、何があってもおかしくない状況なのだ。

( SmartFLASH )

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