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社保料月500円負担増&扶養控除縮小 少子化対策で“異次元の”負担増案続出に「児童手当いらない」寄せられる猛批判
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2023.05.25 15:25 最終更新日:2023.05.25 15:25
5月24日、岸田文雄首相が掲げる「異次元の少子化対策」をめぐり、政府が財源確保策として、国民1人あたり月500円程度の社会保険料の負担増を検討していることが報じられた。
公的医療保険の保険料とともに「支援金」として徴収する方向で、2026年度にも徴収を開始し、企業の負担分と合わせて年約1兆円を捻出する。
政府は、2024年度から3年間で集中的に取り組む「こども・子育て支援加速化プラン」で、約3兆円の追加予算を見込む。
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児童手当の拡充として、3歳から小学生の第3子以降については、現在の月1万5000円から3万円に手当を倍増させ、新たに高校生に月1万円を支給する方向で検討中だ。また、一定以上の所得がある世帯は、不支給または減額となっているが、この所得制限も撤廃する方向。児童手当の拡充に1兆2000億円をあてる方針だ。
予算の組み換えで、子ども関連予算を10年で倍増させた兵庫県明石市の泉房穂前市長は5月24日、自身のTwitterにこう書きこんだ。
《何度も何度も繰り返し言わせていただくが、「少子化対策の財源」を『国民の負担増』で賄うのは間違いだし、その必要もない。『諸外国並みの予算配分』にシフトすればいいだけのことで、本当は簡単にできることだ。諸外国で実現できて、日本だけ実現できない理由はない》
SNSではほかにも、少子化対策で社会保険料が月500円負担増となることを批判する声が多く上がった。
《次元が異なりすぎ。負担ばかり増やして、少子化加速させたいのかな?》
《少子化対策するのに、国民の手取り減らすって...おかしいよ ただでさえ若い人は低所得が多いのに、また手取りが減ったら、子ども産むどころじゃないよね...?》
《少子化財源のためにという名目にすれば、国民が納得すると思ってるのかな? 生活が苦しいと子どもが生まれないと思います。今の社会保障費を半分に下げたらいいのに!!》
児童手当をめぐっては、新たに高校生に月1万円を支給する方針が検討されている一方、扶養控除の縮小案も検討されている。現行制度では、16~18歳の子どもを扶養する場合、所得額から、1人38万円が控除されているが、それが縮小される可能性があるのだ。
16~18歳の扶養控除の縮小案に加え、社会保険料が月500円負担増。SNSでは、《もう児童手当いらない》という声さえ上がっている。
《社会保険料月額500円アップか…ツラ。年少扶養控除も復活はないし、今度は16歳以上の扶養控除もなくして、それを児童手当(控除に及ばない額で)にするって、実質家庭的にはマイナスなんだけど》
《もう児童手当いらないから扶養控除を継続してください》
《扶養控除取り上げてまで 児童手当いらない!!16歳まででいい!!それが無理ならもう子育て支援なんかせんでいい》
《社保は子供が18歳になったあとも定年まで負担は続くし、これでもし扶養控除もなくなったらやる意味ってあるのかな?》
泉前明石市長は5月24日、自身のTwitterに、こうも書きこんでいる。
《あらためて声を大にして言いたい。国民は”他の国並み“にすでに十分過ぎるほど負担している(国民負担率47.5%)。にもかかわらず、”他の国並み“の『子ども施策』ができないはずがない。「社会保険料の上乗せ」など必要ない。日本の政治は、ホント“異次元“にどうかしている・・》
「異次元の少子化対策」のはずが、続々と出てくる政府の負担増案。岸田首相は3月の記者会見で「2030年代に入るまでのこれから6年から7年が、少子化傾向を反転できるかどうかのラストチャンスだ」と述べていたが、これで本当に反転することができるのだろうか。
( SmartFLASH )