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「おやじの相手してあげて」居酒屋チェーンの女性トイレ掲示物が大炎上 謝罪も「修正が違う」残る違和感
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2023.05.25 20:21 最終更新日:2023.05.26 12:59
「おやじが喜ぶお店にご来店いただきありがとうございます。女性が来てくれるなんてとっても嬉しいです!!」
そんな書き出しで始まる、居酒屋の女性用トイレに貼られた掲示物が話題になっている。
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ことの発端は5月22日、神奈川県内の居酒屋チェーン店を訪れた客が、Twitterにアップした写真。冒頭の書き出しで始まる掲示物には、その後、
「そんなあなたの為に おやじが喜ぶお店でも女性がほっと一息付ける空間をご用意しました。 ここだけはお一人の時間を大切に過ごしてほしいのです!! また、わいわいガヤガやおやじの相手をしてあげてください」
と続き、アメニティは自由に利用してよい旨や、ストッキング、爪切り、マスク、絆創膏などが必要な場合、近くのスタッフまで声をかけてほしいことなどを記載。最後に、
「おやじに疲れたら またこの空間に来てくださいね。いつでもお待ちしています♪」
と結ばれている。
この掲示物が掲げられた店舗は、養老乃瀧グループが経営する居酒屋チェーン「一軒め酒場」のものだとのちに判明したが、この掲示物がアップされると、
《これを面白いと思ってるから貼ってたんですよね。ズレすぎてて怖い》
《逆に「おばさんの相手してあげて」って書いてある男性トイレだったらどうなんだろう?このトイレでくつろいで、外に出たらおばさんが心地よくなるように、男性のみんなはまたトークがんばってね!みたいな。ま、気持ち悪いよなあ…》
などと、ネット上は大炎上。反響を受け、養老乃瀧は23日、投稿に直接リプライする形で謝罪したうえで、公式サイトにも「店内表示物に関するお詫びとお知らせ」として、掲示物の写真を添える形で謝罪文を発表した。さらに、5月24日の昼過ぎ、公式サイトに続報として、当該店舗が「一軒め酒場川崎仲見世通り店」であったことなどを追記した。
養老乃瀧は、これらの謝罪文の中で、問題の掲示物は「お客様への配慮を欠く表現が含まれたものであったため、撤去いたしました」としたうえで、
「今回の表示物は男女のグループで一緒に来店されていることを想定して掲出しておりましたが、弊社の認識の甘さや意識の欠如により、多くのお客様に不愉快な思いをさせてしまう表現となってしまいました。大変申し訳ございません」
とつづり、今後は、外部の指導も仰ぎながら改善に努めたうえで、店内表示物の見直しや社内のチェック体制を強化していく、としている。
しかし、この謝罪に対しても、
《まずな?修正する部分が違うんだわ。 「男女のグループで来る想定で女性のみのグループが想像できてませんでした」って言ってるけど、“客である女性に対して男性客の相手をして”と書いてある事が問題なんだわ。 次に例え従業員でも、ただの居酒屋で接待なんてないよ。ホステスじゃないんだから》
《敢えて意見させて頂きますが、リニューアルで使いだした「おやじ」というワードが、言ってみれば“どジェンダー”過ぎる気が正直しています》
という意見も見られた。
2008年12月に、養老乃瀧グループの低価格業態として誕生した『一軒め酒場』は、2022年にブランドリニューアルを開始。コンセプトを「おやじが喜ぶ こだわりの酒と肴だけの店」として、看板や品書きを大幅に変更している。しかしながら、その背景に見える「おやじとはこういうもの」という考え方は、一部の人には違和感を覚えるものだったようだ。どんな立場の人でも楽しめるお店が、いちばんなのだが……。
( SmartFLASH )