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区長選のため辞任→落選した元都議が自分の補選に再出馬! 蒲蒲線への是非も180度転換の「厚顔無恥」にあきれる区民
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2023.05.25 21:22 最終更新日:2023.05.25 21:31
「悩みに悩んで、悩み抜きました」
5月15日、都庁の記者会見室でこう語ったのは、6月4日におこなわれる東京都議会議員(大田区選挙区)補欠選挙に立候補した、もり(森)愛氏だ。所信表明で、くり返しこのように口にしたもり候補は、何を悩みに悩んだのか――。ある都政関係者が語る。
「もともと都議だったもり氏は、それを辞職して、4月におこなわれた大田区長選挙に出馬し、同じく元都議の鈴木晶雅氏に敗れました。それが、6月の都議補選に再び立候補を表明したのです。つまり、自分が辞めた議席の補欠選挙に、もう1度、出馬しようというのです」
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もり氏は、横浜市出身の45歳。リポーターや衆院議員秘書を経て大田区議を3期務め、2017年に都議に当選。2期めだった。
「もり氏は、民主党、都民ファーストと政党を渡り歩き、先日の区長選では共産党が全面的に支援をしていました。そのため、JR蒲田駅と京急蒲田駅をつなぐ新空港線(蒲蒲線)には、与党である都ファに所属していた都議時代は賛成でしたが、現在は反対の立場を取っています。
自身の主張を180度転換してまで区長を狙い、それがダメなら都議に戻るというのは、議会や民意の軽視ではないか、という声があがっています。都議を辞めてから2カ月あまりという異例の短期間での再出馬について、有権者への説明が求められています」(同前)
この都政関係者が気を揉むように、SNSでは、もり氏の姿勢に批判が寄せられている。
《もり愛は都議辞職して区長選で落選して、都議再出馬。しかも、民主→都民F→無所属→立共と、もはや無茶苦茶。》
《今回都議補選でもり愛が都議に戻ったところで、また4年後の区長選に出るんでしょ。大田区民のための選挙をおもちゃにしないでもらいたい。》
国会議員の場合、公職選挙法(第87条の2)で、「国会議員を辞した者は、自分が辞めたことで生じた欠員についておこなわれる補欠選挙の候補者となることができない」(要約)ことが定められている。
「選挙には多額の公費が投入され、所管する地方公共団体にも、大きな負担がかかります。公選法には、地方議員に関する規定はないのですが、『区長がダメだったからやっぱり都議に』という、厚顔無恥な態度に非難が集まっています。普通は、所属する政党が『待った』をかけるのですが、もり氏は無所属であるため、こうした事態が発生しました」(同前)
本誌はもり氏に、自身が都議を辞めたことでおこなわれる補欠選挙に出馬すること、区長選に落選してすぐ補欠選挙に出馬することについて批判があることや、蒲蒲線についての立場を変えたことについて、質問状を送った。
もり氏からは「誠意を持って回答させていただきます」と返信があったものの、「この動画がすべて」ということなのだろうか、フリージャーナリストが撮影した、都庁での会見の動画のURLが送られてきたのみだった。
会見で、もり氏は、今回の出馬については「多くの批判があることは覚悟していたが、区長選で掲げた政策を、多くの区民のみなさまにご支持をいただいた。お寄せいただいた期待を、(次の区長選がおこなわれる)4年後まで放置することはできない」と語っている。
また、蒲蒲線については「都議としては、やる必要があるのではないかという思いで(賛成に)署名したが、当時から一貫して、大田区民の税金で作るべきではない、と訴えてきた。ブレていない」と語っている。
5月19日におこなわれた決起集会で、もり氏は夫から「愛ちゃん、補選に出るのはダメだよ。ダサいよ」と言われた話を披露したという。もり氏の思いは、有権者に届いているのだろうか。
( SmartFLASH )