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「マイナカード」本人確認を一本化、記載情報も削除でどんどん不便に「選択肢を狭めるな!」
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2023.06.07 18:50 最終更新日:2023.06.07 18:50
6月6日、政府は「デジタル社会推進会議」(議長・岸田文雄首相)を開き、2026年中を視野に、新たなマイナンバーカードの導入を目指すことを決めた。9日に閣議決定する見通し。
2016年に発行が始まったマイナカードは、初期に取得した人の更新時期を迎える。これを踏まえ、安全性を強化することを検討する。
現行のマイナカード表面には、顔写真とともに氏名、住所、生年月日、性別の4情報が記載され、裏面には12桁の個人番号が記されているが、身分証明の機能を残しつつ、不要な記載情報の削除についても検討する。
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また、オンラインでの銀行口座の開設や携帯電話の契約の際、本人確認の手段をマイナカードに一本化する方針も記した。運転免許証や顔写真のない書類での確認は「廃止する」と明記。対面契約でも、マイナカードを使えば本人確認書類のコピーは取らないようにするという。
だが、オンラインでの本人確認をマイナカードに一本化する方針には、SNSで批判的な声が多くあがっている。
《マイナカードの利便性強調のため、選択肢狭める作戦かいっ》
《頼んでません》
《民間での契約の本人確認方法にマイナカードを強制するとはどういうことなのか》
《マイナカードてな、暮らしを便利にするための手段だろ。手段が目的化しては事業として失敗やで》
《更新でまた面倒な入力や手続きが必要になるのでしょうか。そういう時にトラブルがあると使えなくなったりして不便な思いをするのでは》
6月7日には、河野太郎デジタル相が臨時で記者会見。マイナンバーとひもづける公金受取口座の登録で、家族内で同じ口座だった事例が少なくとも約13万件確認できたとする調査結果を公表した。また、家族口座以外に、公金受取口座が別の人のマイナンバーに登録されているケースが748件確認されたという。
マイナカードと健康保険証が一体化された「マイナ保険証」では、資格無効と表示されたため、窓口で「いったん10割負担」とされたケースが545件あったことが、全国保険医団体連合会の調査で判明している。これも、マイナ保険証のみ持参し、紙の保険証で確認が取れなかったために起きたトラブルだ。
本人確認の際、運転免許証や顔写真のない書類での確認を廃止しては、どんどん不便になるばかり。わざわざ廃止する必要があるとは思えないのだが……。
( SmartFLASH )