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ビッグマック500円に! マクドナルドが184店舗での値上げを発表 元出店戦略担当者が明かす「時給高騰」問題

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2023.06.20 19:44 最終更新日:2023.06.20 19:49

ビッグマック500円に! マクドナルドが184店舗での値上げを発表 元出店戦略担当者が明かす「時給高騰」問題

(写真・AC)

 

 日本マクドナルドは6月19日、都心部などに立地する184店舗で値上げをすると発表した。7月19日から実施される予定で、利用者は悲鳴をあげているようだ。

 

「今回、値上げするのは賃料、人件費などの経費負担がとくに大きい東京、名古屋、大阪エリアと、空港や駅、遊園地、SAなどの特殊立地店、準都心店と呼ばれる地方のターミナル駅周辺の店舗などです。これは、全国に約3000店舗あるマクドナルドの約6%にあたります。じつは、これまでも都心部では価格設定が他地域より高めだったのですが、今回は、値上げ店舗数が一気に増えたことで、ニュースになりました」(外食関係者)

 

 

 値上げの一例をあげると、『ビッグマック』は450円(税込み、以下同)から500円(準都心店は470円)に、『マックフライポテトMサイズ』は330円から370円(準都心店は340円)になる。一方で『ハンバーガー』や『マックフライポテトSサイズ』などの価格は据え置かれる。

 

 この報道に、ネットであがった声はさまざまだ。

 

《マクドナルドといえば安くてお腹いっぱいというイメージでしたがもうそれは夢の中ですね》

 

《マックも週一だったのが今では月1あるかないかです》

 

《どこでも同じ価格でなければいけないって常識が変だよね》

 

《人件費や材料費の高騰は自然な流れ》

 

 今回、なぜマクドナルドは地域で差をつける値上げをおこなったのか。日本マクドナルドで25年間、店舗運営や出店戦略を担当していた外食コンサルタントの松下雅憲氏は「人件費の高騰がもっとも大きな要因ではないか」と分析する。

 

「マクドナルドは、平均すると1店舗で約100名のアルバイトがいます。しかしいまは、募集をしてもなかなか集まりません。外国人留学生も以前ほど戻っていません。そのため、同業他社と人材の奪い合いになり、募集時給がどんどん上がり、都心部では1200円ほどになっています。一方で、地方都市では時給900円といったケースもあったりします。こうなると、全国で『同一商品・同一価格』を維持するのは無理です。経営陣は相当な決断をしたと思います。

 

 今後は、一時的に客数の伸びは鈍化するでしょうが、客単価がアップすることで売り上げは上がり、それを原資にして時給をアップして、人材確保につなげる戦略です」

 

 マクドナルドが先鞭をつけたことで、ほかのファストフード店も追随するのだろうか。

 

「ほかのファストフード店は、マクドナルド以上に都市部に集中出店しています。アルバイトの時給、家賃なども限界に近いと思いますから、早晩、同じ戦略をとると思います」(松下氏)

 

 さらなる値上げに苦しむ夏になりそうだ。

( SmartFLASH )

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