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自民・茂木幹事長「負担増にならない少子化対策」発言も識者は岸田首相「増税」を予想 ネットに集まる不安と不満

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2023.07.03 17:18 最終更新日:2023.07.03 17:21

自民・茂木幹事長「負担増にならない少子化対策」発言も識者は岸田首相「増税」を予想 ネットに集まる不安と不満

 

 7月2日、自民党富山県第2選挙区支部定期大会出席のために同県入りした、自民党の茂木敏充幹事長が富山市内で講演をおこなった。

 

 そのなかで、事実上、年末まで先送りされた岸田内閣が掲げる「異次元の少子化対策」の財源について「税収の見通しも注視しながら、企業の賃上げであったり、投資拡大の妨げにならない、個人にとっても実質的に負担増にならない仕組みをしっかり検討していきたい」と語った。

 

 

「茂木幹事長の発言は、2022年度の国の一般会計税収が71兆円台となり、3年連続で過去最大を更新することが念頭にあります。講演ではさらに『来年あたりは、税収が相当、上振れするのではないか』として、2023年度の税収についてもふれて、なんとなくうれしそうな様子でした」(政治担当記者)

 

 しかしこの講演でも、少子化対策の財源確保についての具体的な説明はなかった。発言の背景を政治ジャーナリストの宮崎信行氏に聞いた。

 

「政府は、2024年度から3年間の集中期間で必要となる少子化対策の予算は、年に3兆5000億円としています。同じく議論されていた防衛費の増額ですが、こちらは萩生田光一政調会長が委員長を務める『自民党特命委員会』で、増税開始を『2025年以降も可能』と、少子化対策より1年後ろにしました。そのため、税収の使い道に余裕ができたのだと思います。

 

 しかし、今回の税収上振れは、コロナ禍で控えていた企業の設備投資や、円安による輸出製造業の好業績による法人税収アップが背景にあります。円安は、エネルギーや食料を輸入に頼る日本にとっては打撃です。国民生活も苦しくなります。茂木幹事長の発言は円安を容認しているようにも聞こえます。しかも、税収は景気によって変動がありますから、いずれ岸田首相は増税に舵を切る、と永田町では見られています」

 

 ネットニュース内のコメントでは、

 

《「電気料金の高騰、物価の高騰、ガソリン価格の高騰」で、もうこれ以上の増税や控除の縮小廃止は死活問題》

 

《税収 来年度も上振れするの? それがわかっていて、何で子育て対策が年末までかかるの?》

 

といった、さらなる負担増への不満や、

 

《もしかすると、「異次元の少子化対策」というのは、毎年の税収の見通しにも左右されるような、短期的なものであると考えておられるのではないですか?》

 

など、一向に財源確保が進まない少子化対策への批判が目立つ。

 

 7月1日、茂木幹事長は麻生太郎副総裁、菅義偉前首相らと、東京都内のゴルフ場でプレーをしていたという。余裕のある国会議員に、庶民の苦しみは伝わっているのか――。

( SmartFLASH )

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