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ビッグモーター前の街路樹が次々と「枯死」の謎 地元担当者は「除草剤の成分が検出され17本が枯れた」

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2023.07.25 16:15 最終更新日:2023.07.25 16:15

ビッグモーター前の街路樹が次々と「枯死」の謎 地元担当者は「除草剤の成分が検出され17本が枯れた」

2019年の「ビッグモーター名古屋名東店」前の街路樹。周囲と比べて明らかに枯れているのが分かる(Googleストリートビューの画像より)

 

 7月25日、自動車保険の保険金不正請求問題について、兼重宏行社長らが会見をおこなったビッグモーター。その会見のなかで、何度も報道陣から質問されたのが、「街路樹」についての疑惑だった。

 

「ビッグモーターの店舗前の街路樹が枯れて、伐採されているという指摘が、SNSで相次いでいます。Googleのストリートビューでは、同じ場所の過去の写真を確認することもできるのですが、たしかにビッグモーターの店舗前の街路樹が、ここ数年で伐採されていることがわかります。SNSに指摘されているものだけで、数十件あります。なかには『除草剤で街路樹が枯死した』という立て看板が立てられたところもあるのです」(週刊誌記者)

 

 

 会見で、質問を受けた兼重社長は「環境整備で……」と言いかけたところを、陣内司管理本部長が「きちんと調査をさせていただきまして、適切に対処させていただきたい」と割って入る場面もあった。その後、同様の質問を受けた兼重社長は「(指示は)まったくありません。現場で判断してやります」と回答。新社長に就任する和泉伸二専務取締役は「街路樹のなかに生えている雑草に対して、本来は手で抜けばいいんですが、甘い認識で除草剤を撒いてしまい、影響を与えてしまったことはあると思う」と話した。

 

 街路樹を枯らされてしまった“被害者”は、どう認識しているのだろうか。「この場所で除草剤散布が原因の街路樹大量枯死が発生しました。心当たりの方、見かけた方は下記までご連絡ください」との立て看板を、「ビッグモーター太田店」の前に掲げた、群馬県の太田土木事務所に聞いた。

 

「2022年8月に、市民の方から『木が枯れている』という情報が寄せられました。土の分析をしたところ、除草剤の成分が検出されたことから、同年11月に警察に被害届を出し、看板を出しました。枯れたのはトウカエデ、17本です。そのままですと、倒壊する恐れがあったため、すべて掘り起こし、撤去しています」

 

 ビッグモーターとの関連については

 

「我々は被害届を出しており、調べるようなことは警察の方にお任せしている立場です。いまのところ、犯人が見つかったなどの報告は受けていません」

 

 現場は広い直線道路で、ビッグモーターの店舗と駐車場とは300mほど接している。もともとはパチンコ店と駐車場があった場所で、ビッグモーターは2021年1月にオープンしている。

 

 そしてもう1カ所、「名古屋名東店」についても確認した。この場所には、2016年までコンビニエンスストアがあった。ストリートビューを確認すると、2017年9月までは街路樹が青々と茂っている。だが、2019年7月には、周囲の樹々が茂っているのに対し、この店の前の街路樹だけが、明らかに弱って、葉をつけていない状態に。そして2020年11月には、3本の街路樹が伐採されていることがわかる。

 

 名古屋市の名東土木事務所に聞いた。

 

「2019年6月、見回りで2本のトウカエデが枯れているのを発見し、8月に伐採しました。現在も同じ状態。少し残してあるのは、下まで切ってしまうと歩行者などがつまずく恐れがあるためです。なぜ枯れたかは不明です。周囲の街路樹は枯れていないため、不自然ではありますが……。ビッグモーターとの関連はわかりません」

 

 街路樹を故意に損壊させた場合、器物損壊罪(刑法第261条:3年以下の懲役または30万円以下の罰金)及び道路付属物損壊(道路法第101条:3年以下の懲役または100万円以下の罰金)に問われることがある。

( SmartFLASH )

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