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大阪万博「『残業規制』適用しないで!」超法規的措置を政府に要請で「ブラック万博」の声…みずから決めた調達ルールでは「長時間労働」禁止の大矛盾
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2023.07.28 15:45 最終更新日:2023.07.28 15:45
《大阪万博の残業規制の除外を政府に打診。人手不足なら高額の給料払って人を集めれば良い。お金が足りないから出来ないなら、そもそも大阪万博を辞めれば良いんじゃない?パビリオン作りたい所も少ないみたいだし》
実業家のひろゆき氏が7月27日、自身のTwitterを更新。「万博の工事『2024年問題』規制除外を 協会が政府に打診」という産経新聞の記事を引用し、万博協会の姿勢に苦言を呈した。
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「2025年4月の開幕を予定している大阪・関西万博ですが、海外パビリオンはまだ1件も建設の許可申請が出されておらず、工事の遅れが懸念されています。
さらには、2024年4月から時間外労働の上限規制が建設業にも適用される『2024年問題』で、さらに工事への影響が出るとみられています。
こうした状況から、建設業界の時間外労働の上限規制を万博関連の工事には適用しないよう、万博協会から政府に打診したと報じられているのです。まさに “超法規的措置” の要請です」(週刊誌記者)
冒頭のひろゆき氏のツイートに対しては、SNSでは
《残業規制除外とか、作業員を使い捨てにする気満々じゃねえか》
《これはほんとその通り。政府側はこんな要望は無視したほうがいい。人手不足なら給料上げるか、仮にそれが無理ならプロジェクト自体をやめるのが筋。オリンピックと同様、年寄りのメンツにこだわって無理に開催する必要はないと思う》
《残業規制の除外するくらいなら万博は止めたほうがよい。 人の命のほうが大切》
など、賛同するリプライが多数集まっている。ほかにも、
《労働者を残業させ放題なブラック万博とか異常過ぎるだろ…。何が「いのち輝く未来社会のデザイン」だよ》
《数年前の東京オリンピックの時、新国立競技場の急ピッチ建設で過労自殺があったのを思い出しました》
と、批判的な意見が多数ある。
「そもそも万博協会には、自らが定めた『持続可能性に配慮した調達コード』というものがあります。万博で調達される物品やサービスなどすべてが対象で、そこには『労働』も含まれており、『長時間労働の禁止』が明記されています。
にもかかわらず、残業規制を除外しようとするのは、『調達コード』に反し、矛盾した行為と言われても仕方がないのでは」(週刊誌記者)
7月21〜23日に読売新聞が実施した全国世論調査では、大阪・関西万博について「関心がある」は35%にとどまり、「関心がない」の65%を大きく下回っている。
大阪府の吉村洋文知事は、万博について《課題は乗り越えていく》(7月25日のTwitter)と強気だが、「立ち止まる勇気」も必要ではないか。
( SmartFLASH )