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損保ジャパン、ビッグモーターと「親密な関係」指摘されるなかでの契約解除、賠償請求に集まる「手のひら返し」の声
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2023.07.29 18:01 最終更新日:2023.07.29 18:06
保険金の不正請求問題で、注目を浴びるビッグモーター。7月25日に会社幹部が記者会見を開き、26日付で、創業者・兼重宏行氏が社長を退任することが発表された。しかしそれ以降も、店舗前の街路樹に除草剤をまいた疑惑などが噴出、国土交通省が聴取に入るなど、予断を許さない状況だ。
そこに来て、ビッグ社にさらなる追い打ちをかけたのが、損保ジャパンの28日の“決断”だった。
「28日、損保ジャパンは、ビッグモーターとの保険代理店契約を終了し、損害賠償請求をおこなう準備を進める、と発表しました。『社会全体に大きな影響を与える事件であると極めて厳粛に受け止めている。お客様の保護を最優先に、必要な手続きを進める』とコメントを出しています」(週刊誌記者)
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しかし損保ジャパンは、ビッグモーターとのつながりが深いことを指摘されている。
損保ジャパンは、2011年から2023年3月までで計37人の社員をビッグモーターへ出向させていたことが、これまでにわかっている。ほかの大手損保会社からの出向者もいるが、数では同社が最多だ。自動車保険を扱う営業部門だけでなく、不正のあった板金・塗装部門にも出向者を出していたというのだ。
さらに2022年6月、ビッグモーターは、大手損保3社に不正に関する社内調査を報告したが、ほかの損保が「調査が不十分」と追加調査を要請し、紹介を停止したなか、損保ジャパンのみが、一時停止していたビッグモーターとの取引を、同年7月25日に再開していた。
極めつけは、損保ジャパンが金融庁に対し、今回の不正事件で虚偽の申告をしていた疑惑だ。2022年7月19日、損保ジャパンは金融庁に対し「不正の指示はなかった」との報告を出している。しかし2022年1月、同社は不正の指示があったという内部告発を受け取りながらも、金融庁に内容を改ざんした、との疑いが持たれている(損保ジャパンは各社の取材に「調査中」と回答)。
ビッグモーターと損保ジャパンのつながりの親密さが指摘されるなかでの、今回の「契約終了」「損害賠償請求」の決定に、損保ジャパンの“手のひら返し”と指摘する声も多い。
《損保ジャパン。被害者スタンス?自身にも疑惑の目は向けられていますよ。今さらトカゲの尻尾切りしようったって遅い》
《何人も出向者を出しててこれはひどい》
損保ジャパンは、出向者による不正への関与の有無や、取引の再開が適切だったかなどについて調査するため、社外の調査委員会を設置するという。顧客からの問い合わせを受け付ける部署は、8月1日に開設予定だ。しかしながら、疑惑の視線はこれからも強く向けられていくことになりそうだ。
( SmartFLASH )