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保険証廃止「延期・撤回」世論7割超も岸田首相「延期せず」の方向「聞く力いつ発動するの?」寄せられる批判

社会・政治 投稿日:2023.08.03 15:15FLASH編集部

保険証廃止「延期・撤回」世論7割超も岸田首相「延期せず」の方向「聞く力いつ発動するの?」寄せられる批判

 

 健康保険証を2024年秋に廃止し、マイナンバーカードと一体化する「マイナ保険証」をめぐり、岸田文雄首相は、8月4日に記者会見で新たな対応を説明する。政府内では廃止期限を延期する案も検討されたが、首相は廃止時期の延期は見送り、保険証の代わりに発行する「資格確認書」の有効期限で柔軟に対応する方針を示すという。

 

 保険証の廃止や廃止時期をめぐっては、マイナンバー制度をめぐるミスが相次いだことを受けて、高齢者や医療関係者を中心に不安が高まっている。7月14~16日に共同通信が実施した世論調査では、「廃止を延期すべきだ」が36.7%、「廃止を撤回すべきだ」が39.9%で、計76.6%に上った。

 

 

 7月24日には、自民党の萩生田光一政調会長が「無理に最終的なおしりの時間を切らなくても、みなさんに理解していただく機会をつくっていく必要がある」と発言。翌25日には、同党の世耕弘成参院幹事長が「必ずしも期限にこだわる必要はない。国民の信頼回復を重視すべきだ」と述べるなど、党内でも保険証廃止時期の延期を容認する声も上がっていた。

 

 7月27日 兵庫県明石市の前市長・泉房穂氏は、自身のSNSにこう書きこんだ。

 

《『保険証の廃止の時期』については、いずれ延期されることになると思う。与党の自民党や公明党からも延期の話が出てきており、こうなると総理の決断待ち。総理も保険証の廃止とともに心中するつもりはないと思われ、そう遠くないうちに延期の決断がなされるのではなかろうか。》

 

 だが、保険証の廃止を延期する場合、6月に成立したばかりの改正マイナンバー法の再改正が必要となる。

 

 7月31日に木原官房副長官と面談した加藤勝信厚生労働相は、2024年秋の廃止は維持し、資格確認書の有効期限を見直す案が望ましいとの意向を伝えたとみられる。

 

 河野太郎デジタル担当相も8月1日の記者会見で、「厚生労働省、総務省ともご相談のうえ、総理の了解も得て決めたこと」と述べ、2024年秋の廃止方針を堅持する姿勢を崩さなかった。

 

 8月1日に予定されていた関係閣僚会議は、急きょ取りやめとなり、結局、岸田首相は、延期の見送りを判断した。

 

 8月3日、東京都世田谷区の保坂展人区長は、自身のSNSにこう書きこんだ。

 

《「聞く力」のパフォーマンスを見せようとした岸田首相だが、昨日打ち出そうとした「紙保険証廃止延期」の前に、河野太郎・加藤勝信両大臣が立ちはだかり、「絶対反対」のスクラムに押し返されたかのようだ。となると、「資格確認証の期限緩和」等の小手先の修正しか残らず、首相会見は空振りとなる》

 

 SNSでは、保険証廃止の「延期・撤回」を求める声が76.6%に上るなか、延期を見送った岸田首相に批判的な声が多く上がっている。

 

《「聞く力」っていつ発動するの?》

 

《岸田首相はその要職にありながら、三猿を貫く。国内を見ず、国民の声を聞かず、真実を言わない。「見ざる聞かざる言わざる」まさにこの人そのもの》

 

《誰を気にしてはるんやろ?むしろ廃案にしたら「あ、ちやんと色々勉強しはったんやなあ」と思うけどなあ?これ推し進める方が政治不信》

 

 8月4日の記者会見で、岸田首相が語る言葉は、国民に届くのだろうか。

( SmartFLASH )

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