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大阪万博「国家の威信にかけて成功させる」二階俊博氏の発言に広がる反発、自民・船田氏は「勇気ある撤退」も主張
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2023.08.09 14:57 最終更新日:2023.08.09 18:28
8月8日、自民党の「大阪・関西万博推進本部」は会合を開き、準備の遅れが懸念されている大阪万博の成功に向け、与党として最大限の支援をする方針を確認した。
会合の冒頭、本部長をつとめる二階俊博元幹事長はこうあいさつし、党をあげて全力を尽くす方針を示した。
「工事の遅れなどでいろいろ言われているが、国家の威信をかけて成功させる必要がある。成功に向けて党をあげて全力を尽くしたい」
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だが、独自に建てる「タイプA」のパビリオン整備を希望する56カ国・地域のうち、業者が決定したのはアメリカなど6カ国どまり。国内パビリオン25件のうち、3件で建設業者が決まっていないことも明らかになっている。資材価格の高騰や人手不足により、2025年4月の開幕に間に合うかどうか、危機的な状況が続いている。
そのため、「国家の威信をかけて」という二階氏の発言には、SNSで反発する声が多くあがった。
《こういう声が与党から出てくると、東京五輪と同じ結末しか見えてこない。中止した方がいい》
《もはやリカバーは物理的に不可能なところまで放置されてたんだから、いまさらどんなおまじないをしても失敗は確実。失敗を回避するには賢明な中止しかない》
《同じ言葉を、五輪の時にも見た。五輪では結局、『(五輪を)自分達の利権のために成功させる』だったことが判明した。今回の万博もそうなるだろう。幾らの血税が流用されたのだろうか……》
《汚職五輪で日本国の信頼は失墜。国家の威信なんて既にないだろ》
一方、8月7日、自民党の船田元・元経済企画庁長官は、自身のメールマガジンで、2025年大阪・関西万博の中止に言及した。
《もし時間切れにより、中途半端な万博しか出来ないことが判明したら、勇気ある撤退という選択肢も残しておくべきではないか。
「国際公約も果たせない日本」というレッテルを貼られることは忍びないが、それ以上に無様な格好を世界にさらけ出すよりはマシではないだろうか。》
万博の公式キャラクター「ミャクミャク」についてはこう批判した。
《興醒めといえば、万博の公式キャラクター「ミャクミャク」もそうだ。真っ赤なマフラー状のものに目が一杯付いていて、どう見ても妖怪にしか見えない。普通の美的感覚を持っていれば、この気持ち、分かってくれるのではないか。今回の万博の不手際を、このキャラクターが象徴しているとしか思えないのである。》
日本維新の会の東徹参院議員は、この見解を受け、同日、自身の「X」(旧Twitter)にこう書きこんだ。
《自民党にもこういう国会議員がいることに失望しますね。いくらなんでも「撤退」はないでしょう。無責任過ぎる》
だが、SNSでは船田氏に賛同する声が多くあがっている。
《マトモな人間なら、撤退すべきって思うわなw》
《良識があり、良心を持ち合わせているならば、声をあげて当然。遅すぎる》
《維新万博なんかに税金を使うなら、全国の美術館や博物館に使ってほしい。閉会後にぶっ壊す物に血税使うな》
7月下旬に読売新聞社が実施した全国世論調査で、万博に「関心がない」は65%で、「関心がある」の35%を大きく上回った。このまま事態が進めば、65%が関心のない万博に「国の威信」をかけて、巨額の税金が投入されることになる。
( SmartFLASH )