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「川勝知事にもう一度不信任案を!」無免許運転県議が辞職でリニア推進派歓喜も、立ちはだかる「0.25」の壁

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2023.09.07 19:30 最終更新日:2023.09.10 16:03

「川勝知事にもう一度不信任案を!」無免許運転県議が辞職でリニア推進派歓喜も、立ちはだかる「0.25」の壁

写真・時事通信

 

 静岡県の中山真珠県議が、9月6日付で辞職願を提出した。

 

 中山氏は2023年4月、県政史上最年少の27歳で県議に初当選。しかし8月、無免許運転を繰り返しおこなっていたことが発覚していた。

 

「いち静岡県議の問題ですが、全国紙やテレビのキー局でも大きく扱われ、全国的な注目を集めています。というのも、リニア中央新幹線工事の進展にも大きく関わる可能性があるためです。

 

 

 東京・品川ー名古屋間、286キロを結ぶリニアは、2027年開業を目指していましたが、静岡県の川勝平太知事が約9キロの同県工区を独善的にストップしているため、開業が大幅に遅れる見通しとなっています。

 

 その川勝知事は、問題発言や給与返上などの問題をめぐり、2023年7月、県議会から不信任決議案を出されました。賛成51票で可決でしたが、賛成50票、反対18票とわずか1票差で否決されています。その反対票を投じた1人が、中山氏なのです」(政治担当記者)

 

 SNSには、

 

《さぁ、もう一度、川勝知事の不信任決議を提出しましょうか》

 

《今こそ、もう前回一票差で否決された川勝知事の不信任案を可決するときだ!!中山議員の辞職はリニア新幹線開通のための大きな一歩です》

 

《これで川勝知事を辞職に追い込む事が出来るな。リニア開通に光が差してきたねぇ》

 

 など、リニアを推進する人たちの声があふれている。

 

 だが、事態はそうもいかないようだ。

 

「地方自治法により知事の不信任決議には、議員の3分の2以上が出席し、4分の3以上の賛成が必要とされています。静岡県議会の定員は68人。7月の不信任案のときには、68人全員が出席。その4分の3は51でした。では、中山氏の辞職によってどうなるのか。

 

 まず、1人欠員のままだと、67人全員が出席したとして、その4分の3は50.25。前回のように50人が賛成しても、残る17人が反対なら、決議案は否決です。

 

 次に考えられるのは、補選です。中山氏は静岡市清水区選出ですが、この選挙区の定員は4人。都道府県議会で補選がおこなわれるのは、『定員が複数で2人以上の欠員が出た時』または『定員が1人で欠員が生じた場合』なので、今回は補選がおこなわれません。

 

 ただ、知事選がある場合はこの条件を満たさなくても補選がおこなわれます。静岡県の場合、次の知事選は2025年6月です。

 

 知事の不信任案に反対した議員が1人でも欠席、あるいは1人でも賛成に回れば成立しますが、その可能性は低いようです。7月に反対票を投じた18人の県議は全員『ふじのくに県民クラブ』のメンバーですが、この会派はとにかく川勝知事支持。

 

 2021年、川勝知事の『コシヒカリしかない』発言があり、県議会で辞職勧告決議が提出されましたが、このときも『ふじのくに』17人が反対しています」(同)

 

 台風の影響で、8月15日から3日間にわたり、東海道新幹線では運休や遅れが生じ、改めて “新・大動脈” としてのリニアの必要性がクローズアップされたばかり。

 

 打開策はあるのかーー。

( SmartFLASH )

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