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小渕優子氏 マスコミが踊った9年ぶり2回目の「幹事長するする詐欺」結局は選対委員長に就任した“下らない裏事情”

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2023.09.13 19:43 最終更新日:2023.09.13 19:46

小渕優子氏 マスコミが踊った9年ぶり2回目の「幹事長するする詐欺」結局は選対委員長に就任した“下らない裏事情”

9月13日、小渕優子氏は笑顔で自民党本部に姿を見せた(写真・長谷川 新)

 

 岸田文雄首相(66)は、9月13日に内閣改造と党役員人事を実施した。

 

 注目の的になっていたのが小渕優子衆院議員(49)の“新ポスト”だ。新聞やテレビの事前報道では、しきりに「幹事長起用説」が流されたものの、結局、就任したのは党4役とはいえ幹事長よりは「軽い」ポストである選対委員長だった。

 

 自民党担当記者が話す。

 

「じつは、9年前にも同じようなことがあったのです。そのときとそっくりだなと思いましたね」

 

 

 2014年9月3日、当時の安倍晋三首相が内閣改造と党役員人事をおこない、当時40歳だった小渕氏が経済産業相に抜擢された。小渕氏にとっては、2008年の麻生太郎内閣での少子化担当相以来、2回目の入閣となったのだが――。

 

 たしかに当時の報道を見ると、今回と同じく新聞などが相次いで「小渕優子幹事長」誕生の可能性を報じているのだ。

 

《小渕氏の処遇をめぐっては一時、幹事長起用説も流れた》(2014年7月19日・産経新聞)

 

《統一地方選、衆院選向けに党四役への抜てきが取り沙汰されるのは小渕優子元少子化担当相だ。幹事長に就任すれば女性初となる》(2014年8月26日・下野新聞)

 

《安倍首相が9月3日に行う内閣改造・自民党役員人事では、首相が目玉人事として検討している小渕優子・元少子化相の幹事長起用が実現できるかどうかが焦点だ》(2014年9月1日、東京読売新聞)

 

 自民党関係者が話す。

 

「政治家としての力量という点では、2014年当時、まともに大臣を務められる自民党女性議員は、小池百合子氏と野田聖子氏の2人しかいませんでした。それだけ自民党は人材難だったんです。にも関わらず、“小渕優子幹事長”という人事情報がまことしやかに流されたのは、いまだ力量不足だった小渕氏を世間に大きく見せるための“仕掛け”だったと聞いています」

 

 だが結局、小渕氏は経産相就任の直後に、自身の政治資金規正法違反を「週刊新潮」に報じられ、2カ月ともたずに辞任した。

 

 そして、今回も流された「幹事長起用説」について、前出の自民党担当記者はこう話す。

 

「小渕氏はすでに当選8回。今年50歳になるということで、それだけを見れば幹事長になってもおかしくはないのですが、“ドリル優子”のイメージが悪すぎる。

 

 2019年に自民党群馬県連会長に就任し、ようやく表に出て来始めましたが、要職の経験がまだまだ足りていない。しかし、一部では彼女を将来の総裁候補として期待する声も出ている中で、今回またも『幹事長起用説』が流されたのは、改造人事に乗じて前回以上の“大物感”を演出するための仕掛けだったと見ています。

 

 まあ、9年前に比べたら、今回はやや現実味がありましたけどね」

 

 政治部デスクは、小渕選対委員長誕生の裏側について、こう言う。

 

「小渕氏の起用は今回の改造人事の目玉です。岸田総理は、故・青木幹雄さんから生前に直接『小渕さんを頼む』と言われたことを明かしています。

 

 青木氏が死去した際に弔問に訪れた自宅でも、同席した森喜朗氏から『(青木氏の)遺志を生かしてくれ』と言われたそうです」

 

 9月13日の党4役の就任会見では、過去の不祥事を問われて、涙を流した小渕氏。

 

「官邸は早い段階から、小渕氏に対して『閣内での起用は難しい』という認識でした。“ドリル問題”の説明責任を果たしていないとの声は多く、国会答弁を強いられる閣僚として『人前に出すのは難しい』との考えです。

 

 もうひとつ、小渕選対委員長の人事には、岸田総理の“重大な意向”が秘められています。次の総裁選でライバルになると目される茂木幹事長をけん制することです。

 

 幹事長は選挙での『公認権』を握っていることで絶大な力を振るえますが、選挙については今後、小渕氏を通じて官邸からの指示を出すことで、茂木幹事長の好きなようにさせたくないのでしょう。

 

 総理周辺に聞くと、総理は“11月解散”を視野に入れはじめました。小渕氏は地方での街頭演説には定評があり、選対委員長として、全国をまわらせることで“客寄せパンダ”にする狙いも込められていると思います」(同前)

 

 前出の自民党関係者も「解散総選挙は近い」とし、こう続ける。

 

「10月中旬に臨時国会が召集されますが、早ければ10月末から11月頭にかけて、岸田さんは衆議院を解散する可能性が大きい。理由は2つ。

 

 新閣僚に何らかの問題が発覚しないうちにやりたい。もうひとつは、躍進が予想される日本維新の会に準備期間をできるだけ与えたくないということ」

 

 ハリボテを大きく見せようとする人間にロクなやつはいないけれど――。

( SmartFLASH )

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