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日本一事故が多い交差点は「東京・熊野町」危ない理由は「右折できないイライラ」【事故多発交差点の「なぜ?」】
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2023.09.19 19:15 最終更新日:2023.09.19 19:15
日本損害保険協会は、9月14日、公式サイトの「全国交通事故多発交差点マップ」を更新。2022年の全国の交通事故状況と、事故が多発する交差点をまとめ、公表した。
それによると、2022年、全国で発生した交通事故は30万839件で、前年から4357件減少。そのうち交差点で発生した事故は17万665件で、全体の56.7%となっている。
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そして、2022年の事故多発交差点ワースト10は、以下のとおり。
●1位:19件 東京都板橋区「熊野町交差点」
●2位:18件 大阪市北区「東天満橋交差点」
●2位:18件 神戸市長田区「長田交差点」
●4位:16件 東京都杉並区「大原交差点」
●4位:16件 東京都世田谷区「宮前橋交差点」
●4位:16件 名古屋市東区「高岳交差点」
●4位:16件 大阪市天王寺区「谷町9丁目交差点」
●8位:15件 東京都新宿区「新宿五丁目交差点」
●8位:15件 東京都新宿区「新宿四丁目交差点」
●8位:15件 神戸市中央区「東川崎交差点」
●8位:15件 神戸市西区「神戸市西区櫨谷町長谷385番地付近交差点」
●8位:15件 兵庫県芦屋市「芦屋高校前交差点」
「この事故多発交差点の情報は、日本損害保険協会が毎年公表しているもので、ワースト上位に入っている交差点のほとんどは、毎年のように名前が出る “常連” です。
たとえば1位の『熊野町交差点』は、2020年に11件で都内ワースト3位、2019年9件でワースト2位、2017年19件でワースト1位。4位の『大原交差点』は、2020年13件、2021年29件で2年連続全国ワースト1位となっています」(週刊誌記者)
なぜこのような事故多発交差点が存在するのか。
「交差点によって、それぞれの状況は異なります。『熊野町』は川越街道と山手通りが交差し、恒常的に交通量が多く、いつも渋滞している交差点です。
2022年に起きた19件の事故のうち、14件は右折時のもの。常に渋滞しているため、信号が変わるタイミングで無理な右折をする車が多いと思われます。そのうえ、上部には首都高速5号線が走っており、その支柱があるため、ドライバーの視認の妨げになっているとされています。
『大原』は環状7号線と甲州街道が交差する場所で、やはり恒常的に交通量が多く、常に渋滞しています。特に右折する場合は、なかなか進まないことが多い。2021年に起きた29件の事故のうち、追突が11件で右折時が5件。これらは、なかなか右折できないイライラが原因と思われます。
大阪の『東天満』も、国道1号と府道が交わり、終日交通量が多いところですが、2022年の事故18件のうち最多が左折時の8件となっています。自転車や歩行者も多いため、左折車が横断歩道に進入する際の事故が多いということです。
大阪市内は土地が平坦で自転車が多く、大阪特有の自転車マナーの悪さもあり、交通事故に占める自転車事故の割合が全国平均よりかなり高いことが知られています」(同前)
せまいニッポン、そんなに急いでどこへ行くーー。
( SmartFLASH )