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岸田首相 「第3号被保険者」見直し発言に不安の声続々…「施設から家庭へ」介護施策との矛盾指摘も

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2023.10.06 15:15 最終更新日:2023.10.06 15:23

岸田首相 「第3号被保険者」見直し発言に不安の声続々…「施設から家庭へ」介護施策との矛盾指摘も

 

 岸田文雄首相は10月5日、会社員や公務員の配偶者で、扶養されているため年金保険料を払わなくても基礎年金を受け取ることができる「第3号被保険者」について「長い目で見たら、この制度そのものを変えないと、いろんな問題解決につながらない。そうしないと、みんなが納得しない。この議論はしっかりやっていきます」と記者団に語った。

 

 第3号被保険者は1986年に制度が始まり、現在は全国に700万人以上いる。この制度があるため、給料を規定内に収めることになり、結果として「働き控え」が起き、人手不足が深刻になると言われている。

 

 

「それが『年収の壁』ですが、その解決策をめぐる一環での発言です。政府は年収106万円を超えた労働者の手取り収入が減少しないように企業に助成金を支給したり、年収が130万円を超えても連続して2年までは配偶者の扶養にとどまれるようにするなどの経済対策を打ち出しました。しかしこれは“対症療法”です。2025年の年金制度改革に向けて本格的な議論をして、抜本から変えていくと言うことです」(政治担当記者)

 

 しかしこれまでも「第3号被保険者」の制度については議論が行われてきたが、なかなか成案に結びつかなかった。

 

「『子供が小さい』『親の介護をしている』などで、どうしても家から出て働けない人もいます。そのため『第3号被保険者』は必要ということで、政府も落とし所が見つからなかったんです。それで先送りされてきました」(経済ジャーナリスト)

 

 ネットのコメント欄にもこの制度がなくなることへの怒りや不安が多く見られる。

 

《少子化対策に逆行。第3号扶養者適用者への増税と変わらん》

 

《3号に育てられた人、3号だった人の協力で今、共働きが出来ている人、もうそのゆとりのある子育てを次の世代に残す必要は無いと考えているのでしょうか?》

 

《1年生で行き渋りがあり、2年生で不登校、3年生で支援級に入れたものの母子分離不安が強く、4年生になる今も、私も学校で一緒に過ごしています。私の年齢的にも、もう正社員なんて望めませんし、パートでさえ行ける状況じゃない。これで平等にと言う事で、3号被保険者がなくなると、将来ではなく、今、どうすればいいか分からないです》

 

 さらには、

 

《老人や障害者を施設ではなく地域で過ごさせる流れだけど、それは家族の介護や補助があってこそ》

 

 とかつて政府の介護施策が「施設から家庭へ」に変わったことの矛盾を指摘する声もあった。国民が苦しむ「改悪」だけはごめんだが……。

( SmartFLASH )

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