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福島県議選、宮城に続き自民党過半数割れ 地方に見限られた自民の惨状に地元選出議員もスルーの“憂鬱”
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2023.11.13 16:00 最終更新日:2023.11.13 16:01
10月22日に投開票された宮城県議会選挙で、公明党と合わせても議会の過半数を維持できなかった自民党。そのショックがまだ残る11月12日、福島県議会選挙がおこなわれた。
自民党は現職28人、新人5人の33人を擁立したが、4人が落選。議席を改選前の31から29に減らして、単独過半数を維持することができなかった。宮城県議会選挙に続く敗北となった。
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「どちらの選挙も、投票直前の世論調査で内閣支持率・政党支持率が悪くなっていたので、陣営は厳しい戦いを覚悟していました。両選挙ともベテラン議員の落選と苦戦が目立ちましたね。古い自民党体質に嫌気がさした有権者も多かったようです。自民党内には『これだけの議席減で済んだのは、健闘したほうだ』という声さえあります」(政治担当記者)
国政選挙では「地方組織の足腰の強さが勝敗を左右する」といわれる。その「足腰」になるのは地方議員だ。その人数が少なくなるというのは、自民党にとっても大きな痛手である。
「そういったこともあり、今回の結果は福島出身の国会議員にとっては深刻だと思います」と自民党関係者。それは、国民と議員がつながるツールのひとつであるX(旧Twitter)を見ても想像できる。おもだった福島出身の国会議員が、選挙結果に触れていないのだ。
“ヒゲの隊長”こと佐藤正久参議院議員(全国比例)のXには、13日の朝《おはようございます。今日も国会の院内一番乗り、国対の仕事故、平日はこんな感じ。毎週、いろいろな動きがありますが、今日も委員会運営に尽力いたします。今日も一歩、一歩》の文章とともに、登院表示板のランプを灯した写真が載っていた。前後に選挙結果のコメントはなかった。
ブライダル業界への補助金事業で不透明さが指摘され、SNSで「ブライダルまさこ」とあだ名をつけられた森まさこ参院議員も福島県出身。この騒動が影響して「応援お断り」かと思ったら、選挙期間中は各候補の応援に駆けつけ、マイクを握り、演説をしていたようで、その姿をいくつもXにアップしている。しかし、選挙結果を受けた書き込みは見当たらなかった。
厚生労働大臣、復興大臣などを歴任した重鎮の根本匠衆院議員(福島新2区)も、同じく選挙結果についてはスルーしていた。
「議員の落胆と危機感がうかがえます。しかも最近は、これまで自民党の“牙城”と呼ばれてきた地域でも負けることが多くなり、市長選や町長選で『現職で自民党公認』の候補が苦杯をなめることもありますから、地方で自民党の支持組織が瓦解していることがわかります。衆院の解散総選挙を考えると、衆院議員は憂鬱になるのではないでしょうか」(政治ジャーナリスト)
内閣支持率とともに、地方組織の結束も危険水域に入っているようだ。
( SmartFLASH )