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松井一郎氏、万博批判に反論連発も「失敗の最大の責任者」「夢洲ゴリ押し」SNSで批判殺到の大ブーメラン

社会・政治 投稿日:2023.11.13 19:20FLASH編集部

松井一郎氏、万博批判に反論連発も「失敗の最大の責任者」「夢洲ゴリ押し」SNSで批判殺到の大ブーメラン

2023年4月、退庁セレモニーで手を振る松井一郎前大阪市長(写真・時事通信)

 

 松井一郎前大阪市長(前・日本維新の会代表)が、2025年大阪・関西万博への批判に対しX(旧Twitter)で反論を続けている。

 

 万博の会場建設費は、当初は1250億円とされたが、最大2350億円へとほぼ倍増。当初の予定にはなかった木造建築物「大屋根(リング)」に350億円もの費用がかかることに批判が高まっている。

 

 大阪府の吉村洋文知事は11月9日の記者会見で、リング建設の必要性を強調。それを受け、立憲民主党の蓮舫参院議員は11月10日、自身のXにこう書きこんだ。

 

 

《シンボル的な建物を設ける予定はもともとありませんでした。それが理念、と。木造建築物の工法の素晴らしさを否定はしませんが、なんか、いろいろ必死ですね。膨らむ建築費用を抑えるために身を切る改革との政党の理念を最優先すべきではないですか。》

 

 この批判に、松井氏が反応。11日、自身のXに蓮舫氏の投稿を貼り付けたうえでこう書きこんだ。

 

《蓮舫さん、大阪府の財政危機を改善する為に大阪で身を切る改革をスタート今も継続中ですが、2012年に復興増税導入時に国会議員の報酬2割カットを決めたのは、貴方達民主党政権野田総理なんですよ。復興増税は継続なのに、何故国会議員の報酬カットをやめたんですか?国民を欺いていますよね。》

 

 この2人のやり取りに反応したのが、泉房穂・前兵庫県明石市長だ。12日、自身のXにこう書きこんだ。

 

《お酒の場で『万博』を誘致したことを自慢げに語ってきた松井一郎前大阪市長に、素朴にお尋ねしたい。国民のお金を湯水の如く無駄遣いしてまで、『万博』をする意味って何なんでしょうか?》

 

 泉氏の質問に、松井氏が反応。同日、自身のXで泉氏に向けてこう書きこんだ。

 

《万博による技術革新が新産業となり日本の経済成長に寄与する。これが今回の万博の意味と意義。泉さん、万博批判で政治的注目アップは御自由にですが、僕がいつ酒席で誘致自慢したの?貴方と会った事もありません。万博が税金の無駄は貴方の価値観、僕にすれば貴方の1億弱の退職金が税金の無駄です。》

 

 これに対し、泉氏は、2020年11月末、橋下徹元大阪市長、松井氏、吉村氏が参加したイベントを報じたスポーツ報知の『2025年大阪・関西万博に橋下徹氏「松井さんが安倍さんにお酒を注ぎ倒して実現した」』と題する記事を、自身のXに貼り付けたうえでこう書きこんだ。

 

《「万博が実現したのは松井さんの政治力。安倍さんのおちょこに、お酒を注ぎ倒して実現した」と橋下徹氏は回顧し、吉村氏も「おちょこ事件」と表現している。お酒の場というのが何とも・・・》

 

 松井氏は、泉氏の投稿を貼り付けたうえで自身のXでこう反論した。

 

《安倍総理、菅官房長官とは毎年忘年会を開催していた。ざっくばらんに意見交換する中、万博誘致の話もしたが、それが何故僕が酒席で自慢話しをしている事になるの?貴方は価値観では酒席でコミニケーションは無駄でしょうが僕は飲みニケーションは意義ある事と捉えてます。》

 

 松井氏、橋下氏、吉村氏の万博をめぐる関係性について、SNSで注目されているのが、2018年11月の3人の投稿だ。

 

 政界を引退していた橋下氏が、万博誘致をめぐりテレビ番組に出演するに際し、当時、大阪府知事だった松井氏は2018年11月17日、自身のX(当時はTwitter)にこう書き込んだ。

 

《前略橋下徹様、万博が誘致出来ずに住民訴訟を受ける事になった場合は、無償で弁護をお願いします。半分は貴殿の責任ですから!!。》

 

 この投稿に対し、橋下氏は翌18日、自身のXでこう反応した。

 

《拝復 松井一郎大阪府知事殿 松井さん個人の事件扱いになって、府庁顧問弁士が対応できない場合には、僕の事務所がきちんと対応します。ただ吉村市長は自身の法律事務所で対応してもらいましょう。むしろ吉村さんの方が当事者として必死になると思うので、吉村さんに任せる方がいいと思います。》

 

 この2人のやり取りに反応したのが、当時、大阪市長だった吉村氏。同日、自身のXでこうツッコミを入れた。

 

《拝啓 橋下徹様 他人事みたいになっていますが、万博誘致は貴殿と松井氏の両名が「言い出しっぺ」であることを決して忘れないで下さい。私はこの間、世界中を駆け回りました。肝に命じて頂きたく存じます。万一の弁護費用は貴殿と松井氏両名に請求致します。》

 

 11月13日には、橋下氏が『めざまし8』(フジテレビ系)に出演し、万博の準備が遅れていることや、会場建設費が倍増していることについて、自身の見解を述べた。

 

「(大阪での万博開催を)僕が言い出して、きちっと方針とかコンセプトとかを固めて、関係者全員に徹底する前に政治家を辞めてしまった、ある意味、無責任な状態になってしまって、その後の人たちが一生懸命やってくれてありがたく思う。方針を明確にしきれてなかったところは、ぼくの責任だと思います」

 

 橋下氏は、責任の一端があることを認めたうえで、こう続けた。

 

「僕は『技術を出す万博』で、課題解決策を提案する万博、という方針でやったつもり。一般的なイベントとか、箱物で競うんじゃなくて、なかの技術で競い合うような万博でやってほしかった」

 

 一方、高騰する会場建設費については、「経済効果は2兆8000億円とか。(費用の)上振れも『絶対しない』とか言わなくていいと思う。3000億でも4000億でも、3兆とか4兆の経済効果をたたき出す投資だっていうことで、費用ばっかりを抑える議論にしないほうがいいと思う」と語った。

 

 また、メキシコがパビリオンを撤退する方針について、「残念だ、ということは間違いないんですけれども」としたうえで、「どんどん撤退してもいいし、パビリオンとかそういうのはタイプAにこだわらなくていい。『プレハブ万博』っていうことで、ぼくはいいと思う」と話し、中止ではなく、前向きに万博開催に向けて進む必要性を語った。

 

 SNSでは、万博批判に反論を続ける松井氏に対し、批判的な声が多く上がっている。

 

《酒の席で安倍氏に言ったかどうかは置いておくとしても、開催場所として松井が夢洲をごり押ししたのは事実で、そのことについてはすべての責任がある。さっさと市長をやめてとんずらしたがこの事実は消えない》

 

《軟弱地盤の“夢洲”でやるから建築費が爆上がりで、撤退してんでしょ。夢洲をゴリ押しした、松井一郎氏の責任は特に重いだろう》

 

《万博失敗の最大の責任者は松井一郎》

 

 夢洲については2016年、当時、大阪府知事だった松井氏が、候補地として新たに追加した経緯がある。

 

 11月11・12の両日、FNNと産経新聞が合同でおこなった世論調査では、万博について、「このまま開催」が15.2%、「費用を削減して開催」が56.7%、「開催中止」が26.9%。「費用を削減して開催」と「開催中止」を合わせ、現状での開催に不満を持つ声が8割を超えた。

 

 11月30日からは前売りチケットの販売も始まる。松井氏が万博批判に反論し続けるだけでは、万博開催の機運は高まりそうもない。

( SmartFLASH )

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