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“死の商人” 金正恩がロシア&ハマス特需景気を満喫…儲けた金でブランド品爆買い、米軍を釘付け半島動乱へ!

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2023.11.17 06:00 最終更新日:2023.11.17 06:00

“死の商人” 金正恩がロシア&ハマス特需景気を満喫…儲けた金でブランド品爆買い、米軍を釘付け半島動乱へ!

金正恩の左腕には金時計が光り、右手には高級万年筆が(写真・アフロ)

 

 ロシア軍とウクライナ軍の死傷者数は合計50万人以上。イスラエル、ガザ地区では1万人以上の死者。世界中で戦争を嘆き悲しむ声が聞こえるなか、この男だけは、高笑いをしている――。“死の商人” 金正恩だ。

 

北朝鮮は “戦争特需” に沸いているでしょうね」

 

 と語るのは、元韓国国防省分析官で、拓殖大学客員教授の高永喆氏だ。

 

 

「北朝鮮製の兵器は、おもにレバノンの武装組織ヒズボラや、イランを通じてハマスに流れています。北朝鮮は、表向きはハマスとの関係を否定していますが、ハマスの高官は11月2日、『北朝鮮はハマスと同盟関係にある。いつか、ハマスと一緒にアメリカを攻撃する日が訪れる』と、明確に発言していますからね。

 

 米国防省によると、北朝鮮製のF7ロケット弾発射機(RPG)や、対戦車ロケット兵器が数多くハマスに流れているようです。

 

 さらに、ガザ地区には500kmにおよぶ地下トンネルが広がっているといわれていますが、まさにこれは、北朝鮮が韓国への侵攻用に掘った『南侵トンネル』と同じです。トンネルの掘削技術すら、指南していた可能性が疑われます」(高氏)

 

 同じく北朝鮮は、8月以降100万発以上の砲弾をロシアに輸出したと報じられている。

 

「9月中旬、ロシアの宇宙基地で、プーチンと金正恩の会談がありました。その3週間後、北朝鮮からロシアへ100両近くの貨物列車が移動したんです。

 

 ハマスやロシアが、北朝鮮製の兵器で善戦しているとなれば、今後、金正恩にとっては、武器の “セールスポイント” になりますね」(筑波大学名誉教授・中村逸郎氏)

 

 実際、北朝鮮はこうした武器ビジネスで莫大な利益を得ている。

 

「2009年に国連安保理から制裁を受けるまで、北朝鮮は世界中に武器を輸出しており、一時期は全輸出額の30%を占めていました。

 

 制裁後は “密輸” に切り替え、2013年にはトルコの臨検により、シリアに輸出しようとしていた1400丁の小銃と3万発の弾薬が船から発見され、2016年にはスエズ運河でロケット砲弾3万発を積んだ北朝鮮の船が発見されています。今こそ、火事場泥棒的に儲けているでしょう」(『コリア・レポート』編集長・辺真一氏)

 

 こうした利益は、“金王朝” の高級ブランド品の爆買いに費やされている。

 

「9月に訪露した際は、スイスの高級腕時計ブランド・IWCの約170万円の時計を着けていると話題になりました。また、ペンはモンブランの10万円以上する高級万年筆、同行した妹の金与正は、100万円するディオールのバッグを使っています。

 

 さらに、愛娘の金主愛は今年の4月に、同じくディオールの25万円のコートを着ていたと韓国紙が報じています」(国際部記者)

 

 だが、金正恩がブランド品だけで満足するはずもない。中村氏は、“半島動乱” の予兆があるという。

 

「北朝鮮がロシア、ハマスの背後にいるというのは、非常に不気味ですよ。たとえば米国は、すでにウクライナ、イスラエルの支援という二正面作戦を強いられています。ただでさえ、長期化するウクライナ戦争への “支援疲れ” が指摘されるなか、朝鮮半島にどこまで関与できるのかわかりません。

 

 逆に、ロシアやイランなどからすれば、西側諸国を悩ませる “戦線” が極東でも形成されるのは大歓迎でしょう。特に2024年1月は、台湾総統選挙がおこなわれ、米国も大統領選に向けて本格的に動きだす時期です。西側諸国が不安定なタイミングを狙って、韓国への進軍を開始する可能性があるかもしれない。注視すべきです」

 

 辺氏も「北朝鮮を侮るべきではない」と警鐘を鳴らす。

 

「一部では、ハマスと北朝鮮を比較する向きがありますが、あり得ません。北朝鮮はICBMを所持し、正規軍は120万人。武器を輸出する余裕があるほど備蓄もあり、性能も悪くありません。

 

 日本や韓国より軍事力は上なんです。そして、直近では、北朝鮮の排他的経済水域に、2度にわたり偵察機を侵入させた米軍に対し『次は撃ち落とす』と警告していますからね」

 

 世界の戦火は、極東に迫りつつある……。

( 週刊FLASH 2023年11月28日・12月5日合併号 )

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